ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2025年04月16日(水) 若葉の頃に

朝は冷え込んだが日中は春らしい暖かさとなった。

また気温が下がる日があるかもしれないが

季節は春から初夏へと向かって行くことだろう。


昨夜「八重桜」のことを記したが関東でも咲いているようだ。

同じ八重桜でも種類が沢山ありとても覚えられない。

まるで若葉のような色をした桜もあり驚く。

こちらでは見たことがなく余程珍しい種類なのだろう。

染井吉野が散った後に「私も桜ですよ」と声が聞こえるようだ。



田植えは昨日で一段落したと思いきや今日も田植えだった。

昨日と同じ面々で今日も助けてもらったようだ。

お弁当は山里の店で買い求めたが義父は気に入らない様子である。

体裁が悪いと思ったのだろうか。決して豪華なお弁当ではなかった。


工場の仕事の段取りも一切相談出来ずまた直ぐに出掛けて行く。

明日も田植えだったら工場はもう限界である。

同僚も私もひたすら焦るばかりであった。

車検が完了しないと売上に繋がらず運転資金にもならないのだ。

無我夢中になっている義父にどうしてそれを告げられようか。

おそらく全て私の責任になってしまうことだろう。



午後、損保会社のO君が久しぶりに顔を見せてくれた。

特に用事が在る訳ではなく気分転換のようだった。

職場では煙草も吸えないそうで気が狂いそうだと嘆く。

おまけに女性ばかりの職場で尻に敷かれているのだそうだ。

どんなにか肩身が狭い思いをしていることだろう。

「またいつでも気晴らしに来たらえいよ」と告げると

嬉しそうに笑顔を見せ「うん、さいさい来るけん」と声が弾んでいた。


一時間程雑談をしていたが趣味が全く無いのだそうだ。

SNSを勧めると興味深そうにしていたが「けんど分からん」と云う。

スマホは持っているがまだ一度も見たことがないのだそうだ。

手取り足取り教えることも出来ずその話はご破算になった。


とにかくどんなに嫌な仕事でも働かなければ食べていけない。

転職も考えたが50代となるとそれも難しくなるだろう。

息子さんはまだ大学生で仕送りもしなければならなかった。


「また話そうや」お互いに声を掛け合い帰って行った。

私も直ぐ後を追うように帰路に就く。

なんだか会社に圧し潰されそうな危機感を感じていた。

切羽詰まっているのだ。もう崖っぷちに等しい。

何とかしなければならないが何とかなるのだろうか。

楽観視すればもっと前向きになれるのかもしれない。



帰宅して夫の顔を見るとほっとする。

あれこれと話せば心が随分と軽くなるのだった。

「コノヒトヲウシナイタクナイ」いつもいつもそう思う。


           若葉


        艶やかな若い緑に
        陽射しはまんべんなく
        降り注いでいる

        老いた樹であった
        骨のような枝先に
        相応しいのだろうか
        誰も教えてはくれない

        もう子を宿ることは出来ず
        命を育むことも叶いはしない

        けれども生き永らえば
        思いがけない奇跡に
        巡り会うことが出来る

        若さは眩しい
        若さは尊い

        老いを嘆くことよりも
        空の一部になることを選ぶ



※ここ数日朝の詩を載せていますが賛否両論あると思います。
 
 載せない方が良いと思う方は遠慮なくお知らせください。

 自分では決められず「始めてしまったこと」に等しいです。






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