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SAKURA'S STUDY DIARY
さくらのきままな毎日 一日一読一書 A reading and a writing for a day
新居に引っ越してきた次の日。 早速、溜まっていた洗濯物を片づけることにした。 洗濯機はドラム式。その上に同じくらいのサイズの乾燥機が乗っている。地の国で使っていた物よりも細かく設定が出来るタイプ。ふふふーん、と洗濯物を放り込み、回し始める。音も、前のよりも静か。よし、いい感じと思ってその場を離れ、荷解きに向かった。 しばらくして。 どんがらがっしゃんしゃん! もの凄い音が洗濯機から聞こえてきた。 何事かと洗濯機に駆けつけると、脱水に差しかかって洗濯機が跳ねている。上に乾燥機を乗せたまま。このままでは乾燥機が落ちる! と慌てて乾燥機を押さえる。 中の洗濯物が片寄っていたのだろうか。そりゃ、前の洗濯機も大きな毛布などを選択したときはちょっと跳ねたけど。こんなに、そう、上に重たい乾燥機を乗せてまで飛び跳ねるなんてちょっとおかしい。 そういうわけで、脱水の度に乾燥機を押さえるはめになってしまった。洗濯機の跳ねがどうにもとめられないのだ。それでも何とか洗濯は終了。終わったときには、洗濯機は元の位置から10�僂發困譴討い拭弊�濯機置き場は、洗濯機と給湯器が一緒になっている小スペース。狭い場所なので、それ以上はどうにも動けない)。元の位置に戻そうとしたら、渾身の力で押さなくては、これっぽっちも動かなかった。 まあ、今回は久しぶりの洗濯で、大量に洗濯物を入れすぎたのかも知れないし。 今度は少し量を減らしてみるとするか。 そんな考えは甘かった。 次の洗濯の時、洗濯物の量を半分に減らし、さらに細かい物ばかりを入れたのに。結果は同じ、洗濯機は乾燥機を乗せたまま、跳ねる跳ねる。 絶対、おかしい。 乾燥機を乗せたままなんて危険すぎる。 つーか、乾燥機が乗っていなくたって、こんなに跳ねる洗濯機なんて見たことも聞いたこと無い。 確認してみると、前の家族は乾燥機を洗濯機の上に乗せていなかったらしい。そりゃそーだ、いつ落ちるか分からない乾燥機を乗っけて、洗濯なんかおちおちしてられない。 しかし、洗濯機も乾燥機もフラットの備え付け。しかも、洗濯機置き場が指定されていて、他にどこにも洗濯機&乾燥機を置く場所はない。同じフラットに住んでいるお友達に確認したところ、やはり洗濯機の上に乾燥機がのっているとのこと。しかも、洗濯機が跳ねたことなど一度もなく、もちろん乾燥機が落ちそうになったことも皆無。洗濯機が跳ねて乾燥機が落ちそうなの、といったら目を丸くして驚いていた。 うちの洗濯機が壊れているのか(涙)。 泣く泣く、説明書を取り出してみる。すると、あった。修理に出す前にの項目に、洗濯機が激しく震える時。うちのは震えるんじゃなくて跳ねるんですけど、と思いつつ確認。 「輸送用の固定ピンは外してありますか? →詳しくは、3pを確認」 パラパラとページを戻って、3pを見ると。 「注意! 使用する前に必ず輸送用の固定ピンを外してください。」 ふ、太文字で書いてあるよ……。 でも、前の人は二年も使っていたわけだし。今さら、と思いながら洗濯機と給湯器の間に体を入れて、洗濯機の後ろを覗いてみた。 4箇所しっかり、固定ピンがはまっていた(涙)。 固定ピンと書いてあるけど、見た目はどう見てもボルト。一番手近なボルトを抜くと、簡単にするっと抜けた。長さおよそ5�僂離優検�成る程、これがドラムを固定していたわけだ。それで、脱水の振動を逃がすことが出来なくて、洗濯機全体が跳ねていたという訳か。じゃあ、残りの3本を抜いてしまえば、全て解決というわけだ。 さくらさんはもう一度体を洗濯機の後ろを覗いて、手前下のボルトに手を伸ばした。微塵も動かない。さすがに素手じゃ無理か、と何か工具を探しに行く。ネジの頭がプラスでもマイナスでも無かったので、ドライバーは使えない。見つかったのはペンチ。ペンチでネジの頭を掴んで、回してみる。ほんの数ミリ動いただけで、びくともしない。腕一本を回して取ろうという体勢が悪い上に、しかも左手じゃ無理よねー、非力な女の子だもんっ、っと思い(そこ、笑わない)、体を洗濯機と給湯器の間に入れ、さらに壁際に押し付けた。相も変わらず背面を覗き込む形には違いないけど、まだ、両手が使えるだけマシってもん。 右手で、ペンチを回す。数ミリネジの頭が動く。最初のネジには劣化したゴムが付いていた。多分、そのゴムが固まっちゃったんだ。そう思って、えいやと力を込めた。でも、数ミリしか動かないまま。 仕方ない、動く範囲を少しずつ広げていくしかないか、とぐりぐり(実際にはそんなに動かない。気持ちだけ)とネジの頭を回す。回し続ける。しばらくやっても少しも動く範囲が広がったような感じにはならず、頭の中を「手伝いを呼ぶ」という考えがよぎる。 だが、ここは油の国。その上、夏だ。手伝いを呼んだところで、いつ来るかわかんないし、そもそも大の男はこんな狭いスペースに入れっこない。上の乾燥機を下ろして、洗濯機を引っ張り出して、なんて1人じゃ無理だし、人手がかかるとなれば、更にいつ来るか分かったもんじゃない。 私はすぐに洗濯したいし、これさえ抜ければそれでお終いなんだから。力ずくでも、抜くべし! と、狭い所で身をよじり、指にはマメ、両腕はじんわり重くなった頃。 ようやく、さくらさんは3本のネジを抜くことが出来た。 洗濯機の後ろから這い出て時計を見ると、3時間が経過していた。 さくらさんは「ネジを抜いた!」という満足感で一杯だった。 その後、洗濯機が跳ねることはもう無い。 おしまい。
AOISAKURA
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