辛辣
毎朝、彼からメールが届く。
返事をして、途切れさせるのは私。
ゆっくり仕事をしてるから、いつでもくれていいと
言われたけれど、私から送らなくなる。

以前と同じように、彼はまだ仕事をしている。
彼だけじゃない。
ヤマもそうだし、君もそうだ。
私が知り合う男たちは、皆そうだった。

モニターの向こうに貴方がいる。
小奇麗に言うとそうなるが、夜中まで仕事をしているから
途切れ途切れの返事を待っているだけのこと。
 
 一人Hしてる?

くだらない問いかけに、返事をする。

 現実逃避には、ちょうどいいかもね

もう一度似たようなことを書いてくる。

 悪いんだけど、エロ話に合わせてる気分じゃない。
 中途半端に乗ってごめんね

熱があり頭痛がし、吐き気を堪えていると書いた
返事がこんな展開になる。
励ましたかったらしいけど、間違ってるよ。

 稼がないとね
 
 男は皆、似たようなことを言うね
 稼いでも使うヒマなんてないよね

私は辛辣に返した。
そう、夜半まで働いて、満足に食べず、
家に帰ると倒れこむように眠る毎日。
私も経験済みだけど、こんな人生のために
何の疑問もなく仕事を続ける男たち。

ねえ、なんのために生きてるの?



君から電話があった。

 もう身体、治ったろ

どうしてそんなに簡単に決め付けるの。
声が出ないのに、何度も聞き返す。
大きな声を無理やり出すと、腹が立ってきた。
私の神経を逆撫でするのが、みんな上手だね。

2004年11月11日(木)

初日 最新

Copyright(C)2004- you All Right Reserved.