あの頃と今と
彼から突然電話。
出るの、早かったね。
すぐ傍にケータイ、置いてるから。
仕事の問題点や悩みを話すと、即座に反応してくれる。
同じソフトを使っていることがわかったので
話が早かった。
ようが元気そうでよかった。
彼は何度も嬉しそうに言った。
ように逢えると思うと、他の女性をくどく気が失せた。
もうすぐ逢えると思うと、気持ちが弾む。
こんなささやかな幸せを糧に、数年間過ごしたんだと
あの頃が甦ってくる。
常時続くイライラと悩みと、瞬間的な幸せを
天秤にかけ、あの頃は、耐えることを選んだ。
ようはどうなの?
きっと、君のことを聞いているんだとわかりながら
私が男性をくどくのは、変かな。
と、答えた。
お互いが、誰にも渡さない、誰にも触れさせないと
言っていたあの頃と今は違う。
今は、言いたくても言えない立場なのはお互い様。
だけど、彼に逢うために美容室へ行って
彼に見てもらうために、今できる限りの最上の
私を準備したいと願ってしまう。
辛かったあの頃に戻りたいとは思わない。
彼に追い詰められてるようだと思わせた
あの頃に戻りたくない。
この数日、君が外出している隙を見計らって
彼にメールを出し続けた。
あの頃と違うのは、突然途絶えても、気にしなくなったこと。
謝ることも心配することもない。
お互いがお互いだけを求めて、それでいて我を張っていた
あの頃とは違う。
やまが言った。
いい人見つけてやるって気持ちもいいと思うよ。
遠慮のような距離感が、やまと私に当然のようにあり
彼との間にも生まれてきた。
元に戻らないよう、自分に歯止めをかけている。
2004年12月28日(火)
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