思い出に浸る夜
週に一度、出社拒否するのはよくない。
週末になると、目覚ましを止めてしまうのも
よくない。

彼は私の日記を捨ててしまった。
私が消えてから、あの頃の思い出にしがみついていた。
だけど、もう必要なくなった。
これからまた二人で作っていけばいい。

私が前の日記をリアルタイムで消していく様子を
見ていたそうだ。
掲示板のリンクがはずれた後、少しづつ消えていく様子を
眺めていたそうだ。
最後まで残したのは、彼の誕生日について書いたもの。
彼はよく覚えていた。

彼が掲示板に書き込めたのは、掲示板そのものを
ブックマークしていたから。
私以外、誰にも読まれないだろうからと
最後に書き込んでくれた。
すっかり消えてしまったあと、彼がしがみついたのは
自分のPCに保存した日記だった。
彼が読み返しているのを、私は貼り付けた解析ツールで
確認していた。

彼が捨てないでいるのは、私と撮った二人の写真。
私が送った私の写真。

1年前の1月27日。
私は彼に別れを告げた日だと、今気づいた。

今夜は二人とも、あの頃のこと、あの時の気持ちを
素直に話し合えた。


2005年01月27日(木)

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