脚本:蓬莱竜太 演出:松村恵二
再演で蓬莱さんの劇団(モダンスイマーズ) の公演ではなく熱帯倶楽部というユニット(?)公演。 出ている演者さんもモダンとは違う顔ぶれ。
二月はほとんど舞台を観に行けてないし ちょっとそれも寂しい気がしたので急遽行くことになりました。
舞台は石川県の小さい島。 親の借金を抱え、病気の姉を助けながら生きている男の子、 シンヤを中心に彼を取り巻く若者たちの葛藤と挫折の物語。
あらすじ下手です(自己申告)
蓬莱さんの脚本は骨太でリアルな青春ドラマと称されがちですが 実際まあ、そうです!(否定しないんだ…) とにかく男くさい。剣道部の部室の匂いがします(どんな話だ) 洗練されようもない、汗にまみれた、現実のお話です。
今回の話は再演というのもあって こなれてない初期の感じ、若さがプンプンしました。 笑いの場面もそんなにないです。 私は今のこなれてきてる感じが好きですが、 初期作品を観る楽しさがありました。
蓬莱作品を観るといっつも 男の繊細さってなー!とキイキイします。 嫌いじゃないの、でもキイキイするの。 おんなごころはふくざつや。
細かいですがシンヤが女の子から告白されるシーン、 シンヤの返事がほんと嫌になるくらい シンヤという子の答え方で、 悪い癖ですが蓬莱さんの内実を考えてしまいました。 私のみる限り、 蓬莱さんはとても確信的に物語を書いていて 自分のできること、得意なこと、苦手なことがはっきりしています。 できないことはしない、その潔さが作品の良さになっています。
ただ、今の時点でそれはかなり完成されていて 「これ以上」を目指すならまた違った試みが必要な気も。 次回のモダンスイマーズ公演「回転する夜」では それがみれるのかどうかを楽しみにしたいと思っています。
|