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2004年11月16日(火) めも。

 ガレージの前のアスファルトの窪みに氷が張っていた。
 口から吐く息が白く濁る。
 知らないうちに冬が降りていたらしい。もっとも、俺の身に絡んでいる服はすでに分厚く、何枚も重なっている。ただ、冬が来たことを初めて自覚した。そういえば、ここしばらく寒い日が続いている。どれだけ厚着をしようとどれだけ地の厚い服を着ようと。一人で佇んでいる日はいつだって寒い。どれだけ周りで偽っても、必ずどこかで俺は冬の厳しい寒さを感じる。なのにそれがいつものようなことの気がしてしまっていて、冬の到来なんて知ったことではなかった。
 車の中に入ると、鋭く刺すような冷気が体を覆った。外気の方が暖かく感じる。車は冷気だけを取り込んでしまったらしい。それが車だけの現象かどうかは解らないのだけれども。
 エンジンをかけて、ゆったりとシートにもたれる。エンジンが暖まるまで、暖房をつけるようなバカな真似はせずに待つことにする。
 親からもらった古いこの車にはオーディオにMDもCDもついておらず、ただ買ったときに備え付けられていたカセットとラジオだけが埋まっている。カセットなんて今更持っているはずもない。朝のラジオが、冷えた空気の中にゆったり流れる。楽器占いの時間だ。昨今は、何でも占いの対象にする。もっとも、占いなんて信じたためしは人生で一度もない。そんな頼りないものを信じるような、そんな根拠のないものにすがるような、優しい気性ではなかった。今も、昔も、きっとこれからも。
 煙草を吸う。一本吸い終えて、車をガレージからようやく出した。暖気したといっても、温度計がわずかに震えた程度だったが、もう動かさないと時間がない。なのに大学とは反対方面に車を旋回する。
 いつの頃からだったか、必ず助手席に彼女を乗せて大学に行くようになっていた。別に乗せる約束をしたわけではない。なのに、日課になってしまった。日課になると、もう癖のようなもので、彼女がいないとなんだかしっくりこなくなる。一人の運転なんて慣れていたはずなのに、もう、眠くなるラジオの声だけではなんだか物足りないのだ。
 俺は彼女に利用されている。それぐらいのことは気づいていた。信号待ちをしながら、今日二本目の煙草に口つける。口から出た息は煙なのか、それとも自分の中に溜まっている蒸気なのか、よく解らない。ともかく、寒い。信号が変わると、窓を開けたまま走行を始めた。芯まで冷えそうになる。カイロが欲しくなった。
 たぶん、俺は、彼女にとって、カイロなのだ。
 冷えたときにだけ、欲しい。暖めるためだけに、欲しい。便利で手軽。使い捨てのカイロ。彼女は自由に俺を使い捨てる。俺は、冷えた彼女を暖め、冷えた彼女に求められ、暖まった彼女に捨てられる。
 俺もいくらか女をそうやって使い捨ててきた。だから、思う。俺も、いつか使い捨てられるのだろう。もしくは、今現在捨てられていて、たまに拾われるのかもしれない。使い古したカイロほど役立たないものはないのだが、どうにか俺はいまだ燻っているのかもしれない。
 そう思うこと自体が不思議で、笑えてくる。彼女の家の前まで来た。携帯電話を出して、1コールだけした。
 信じられないが。俺は使い捨てられる自分が惨めだと思っている。占いと同じぐらい信憑性のないことだが。
 冬が到来したからだろう、新しい真っ白なコートを着て彼女が家から飛び出してきた。笑って、俺に向かって走ってくる。
 充分エンジンの暖まった車からいきなり暖かい風が吹き出す。暖房をオートにしていた。直接体に温風が当たって、冷え切った体の芯が熱をぶり返す。
 彼女が助手席に滑り込んだ。笑って、挨拶を交わす。車を今度こそ大学に向けて走らせる。
 どうやら俺は彼女のことが好きらしい。今日の楽器占い、サックスは絶好調らしかった。









 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 ……こういう話が書きたい。んだが。
 三十分書いてこれだけしか書けないなんて……。執筆遅くなった気がします。
 スカートなんて一日で書けたのに……。

 ちなみに、朝、小さな水溜りが凍っていた。それを見てこれを思いついた。ある話の冒頭にしたくなったのだけど、絶対、いつになるかは未定だけどいざ執筆する時に私が覚えているわけないだろうし、そのときの気分で文章変えちゃうだろうなぁと思って、日記に書いてみた。

 メモみたいなもんか。こんな風に書かないだろうが、メモみたいなもんか……。(いや、どうせファイル作って書いても、私はさっと消してしまうので。残しておこうと思って)(書いちゃったし)(せっかく私の好きなキャラの話なので←これが一番の理由)










 優しい方、サンクスー!

 エロくはないと思います。でも、むっつり系?

 まさしく、和己に捧げたいお言葉だ……!
 わかる気がする。むっつり系
 いい言葉。いや、いい言葉じゃネエヨ……!



 矢場とんは本店とエスカ店で味が微妙に違うそうですよ(エスカは地下街=火力制限で少し味が落ちてるとの噂です。どっちもオイシイですが

 エスカで食べたのに……!_| ̄|○
 いやでもおいしかった! 私はエスカ店の味しか知らないけど! おいしかったよ!
 情報サンクスですー!



 矢場トンうまかったとですか?! しかし銀座……_| ̄|○私ニハ 無縁ノ地ダ  そして、       だということもお分かりにならないとは……従僕は悲しゅうございます。             ( ´_ゝ`)

 帝国民なら、銀座に乗り込めヨ!ヽ(`Д´)ノ
 帝国の味を楽しむんだ……!(でも味違いそう)
 そんでもって、わかんねーよ!ヽ(`Д´)ノ
 普通にあそこ喋ってるだけだもん! ウワァァァァン!




一言ございましたら。

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