心変わりって恐ろしいですね。 まるで記憶喪失のように、そのときの『気持ち』がどこかへいってしまいます。 映像や事項として過去を思い出す事は出来るけども、その時一緒に添えられていたはずの気持ちだけがぽっかりと消え、心でではなく頭でしか記憶を扱う事が出来なくなってしまうのです。
心変わりには小から大まであって、些細な事なら気にも留めませんが、大きな事項になるとちょっと厄介です。 それが、他人が関わるとなると尚更です。 滅多にないことではありますが、万が一そのような事態に陥った場合は、私は「どうしてそうなってしまったのか」という答えの出ない問いを自分に投げ続け、『ごめんなさい』とひたすら心の中で謝り続けます。 マゾヒストとか自傷癖とかそういう事ではなくて、この痛みを忘れて同じ事を繰り返さないよう、自分への戒めのつもりなのです。おそらくですが…。
答えの出ない問いなので、繰り返しすぎるとさすがに辛くなってきます。 やりすぎてしまったときは、私は歌やドラマのワンシーンなどを思い出して、一人でこっそり涙を流します。 家で一人でいるときの日もあれば、真っ暗になった帰り道でそーっと泣いているときもあります。 びっくりされるかもしれませんが、本当です。 「泣かないよね」と言われる事もありましたが、それは人前、あるいはその人のでは泣かないからです。
いくつになっても私の泣き虫は直らないようです。 それも仕方ないか、と、前向きに諦めている今日この頃です。
さてさて、消えてしまった『気持ち』を取り戻す方法はあるんでしょうか。 それとも、忘れてしまったという事はもう必要ないというサインなんでしょうか。
困ったふりをしながら、実は後者が答えなんだろうとうすうす気づいている私です。
これが、大人になるっていうことなんだろうか。
忘れてしまった心を諦めるということは、変化を受け入れるということなのでしょうか?
認めるにはまだ勇気がいります。 私はまだまだ子どものようです。
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