限定鼓動

2004年12月24日(金) 悪くない

抱き合うだけの人間なんて要らないんだけどね。

口ではそんなこと云ったって、結局寂しがり。
何か誰か必要なんだろう。
寂しがりの自覚はあんまりなかったけどさ。
多分寂しんだろうなってことは判ってる。
そういえば墓参りに行こうと思ってたけどやめた。
イヴに墓参りって、あぁ、滅入るなぁ(苦笑)。
行かなくても引き摺るけど、行っても区切りにはならないから。

体温だけ貰おう。
他には何にも望まないし。
ひとりになって考える時間を減らしてもらうだけ。
どうしようもない二人が、紛れたらいいだけなんだ。
どちらかが、厭きるまで。
理由も想いも言葉も何も無い。
喪えないようなものはきっと、二人とも、もう手に入れたくない。
代替の利く存在でいたい。

煙草を買って、コンビニから家まで
ひとりでトロトロと歩いてた。
情緒も無いくせに不似合いに空を見上げて
自分の息が思いの外、白いのに気付いた。
雪が降らないかなぁと考えながら。
雪が好きだったのは、私だったか、隣に居た誰かだったか。
大切な人、なんてのと笑いながら歩く道よりも
ひとりこうしてるのが似合ってると思った。
孤独を感じてるとか独りで生きてるつもりでいるとか、そんなんとは違うけど。
不意に、漠然と
この侭ずっと、ひとりでいる気がした。
この先ってのがどこまで続くのか知らないけど、それで絶えるのも悪くない。


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陽 [MAIL]