限定鼓動

2005年07月29日(金) still

バイトして家事をする。
時間の擦れ違いに眼を伏せながら、
自分に課せられた仕事をこなす。
神経が疲弊した日は
僅かな仕事にすら不満を感じる。
彼は文句も云わず、一日働いてくるのにね。
家事だって、よく手伝ってくれるのにね。
自分の我儘と身勝手さを思い知るのは
彼に八つ当りしてから後のこと。


夜勤明けには、彼が起きると同時に帰宅する。
大したもんは出来ないけど、朝ご飯を用意して
彼が仕事へ向かうのを見送る。
それから一日の予定を確認して、昼近くまで眠る。

カフェインで無理矢理起こしてある身体を
眠らせようとするのは安易でなく
倍以上の薬で強制睡眠にもっていく。
そして又、体内リズムは戻ることなく狂ってゆく。
そんなことは彼は知らない。



乏しかった表情が豊かになった。
笑うことが増えた。
リストカットは確実に減った。
過呼吸の回数も減り、酷さも落ち着いた。

反面、
誘発嘔吐はやまない。
血は混じる程度では無くなり、吐血と呼べる量になった。
頭痛は酷くなり、動悸とノイズの狭間、不安定な日は増える。
何も失くしたくは無いのに、空白の時間が未だ在り
煙草は増え、離人感は増す。

彼の傍で居て
変わっていけるフリをしながら
結局、変わらない自分を厭う。

この侭、どこ迄いけるだろう。
騙し騙し、どこ迄、誤魔化せるだろう。

愛してる、だけでは
手に負えない自身。
傍に寄り添えば寄り添うだけ、強くなる距離感。

付き纏う孤独感は何なんだろうか。

ただ
貴方に嫌われる前に消えたいの。
いつか失うものなら。



傍らに在ることを望みながら
死にたいと思う身勝手な私を
どうかまだ
愛していてください。



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陽 [MAIL]