人が死ぬのが、痛いんだ。他人で、客だ。綺麗事で済む世界じゃない。この業界は、待機児童みたいに施設に入れなくて自宅でやっと生きてる人が見ず知らずの『誰かが死ぬ』のを待ってる世界だ。自分がただ、介護を受け全うに、最低限に、生きる為に。おやすみ、と出た部屋が翌日、空き部屋になる。ドアの前に立つ切なさが理解るだろうか。貴方が、振り絞って応えた『おやすみ』が頭の中を廻る。