ぶらんこ
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こころはよく「成長痛」で泣いたものだ。 最初はその痛みがどこからくるのかわからず(幼いこともあり、こころ自身、説明できない)、とにかくさすったりなだめたりしていた。 いつだったか姉から「これはきっと成長痛だね」と言われ、あぁそうかも。。。と、思い当たった。 それからこころは、「まみぃ、またセイチョウツウーがするー」と言って泣いた。 そんなにすぐ成長痛って決め付けちゃダメだよ。と言うのだけれど、10回のうち7回くらいは鎮痛剤が必要な程の痛みだった。 だいぶ後になってからは、「わたしには成長痛の痛みとそうじゃない痛みと、違いがわかるのよ」と言われた。 見ていて、そらそうだろうなぁーと、思った。 彼女自身、腕や脚をさすりながら、なるべくは薬を飲まずにやり過ごそうともしている様子だった。 それでも我慢できないとき、鎮痛剤のお世話になった。 「成長痛がする、ってことは、それだけ成長してるってことだからね。きっと、こころは背が高くなるんだよ〜」と慰めたものだ。
が、彼女の背は今だにわたしよりも低い。。。
「あんなに酷い成長痛があったのに、どういうこと???」と、こころは嘆く。 わたしも不思議に思う。 なんでこころはちびっこいままなんだろう? まぁそんなことを本人には言わないが。
昨日、こころのバレーボールが終了した。 なかなかハードだったと思う。 練習内容(ドリルを含め)は、ソフトボールよりも格段にキツかったらしい。 それに加え、コーチ陣が非常に strict(厳格)だった。 ただ厳格、というのではなく、かなり偏っていた、という感もあり。。。 とにかく、彼女は心身ともに、かなり辛かったと思う。途中で「止めてやる!」とも思っただろう。 わたし自身、「止めてやれ!」と言いたかったくらいだ(良くない)。 それをなんとか完遂。 よくやったなぁ・・と思う。本当に、心から、手放しで、賞賛したい。
けれども、彼女の心には大きな傷が残ったと思う。 今もまだジクジクしてるかもね。 こころを見ていると、かなり痛い思いをしているのだろうなぁ・・と、感じる。 でも、この「成長痛」には、鎮痛剤は効かないのだなぁー。 こうやって、だんだん、母ちゃんが「手を出せること」がなくなっていくのだろう。 なんとかしてやりたい。と思っても、目に見えるようなことは、もう出来ない。しない。 やはり、ちょっと淋しい気持ちもある。 きっと今、母ちゃんに出来るのは、目に見えないサポートだけだ。さて、何が出来る? ある意味、これは母ちゃんにとっても、「成長痛」???
先日、ホームゲームを一緒に観戦した義母が、試合を終えて帰ってきたこころにこう言った。 (ちなみに、この晩こころはなかなかの活躍ぶりだった。)
「あぁ〜あなたの背がもう少し高かったらって思うわ・・・!」 「んーーーグランマ!!」
「わ〜。。その話題に触れるなんて、なんというチャレンジャー!」 わたしがそう言うと、義母もこころも大笑いしていた。 ま・・・これが今のわたしたちに効く「鎮痛剤」なのかも。ね。
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