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人は死を忘れながら生きていく |
■ 2004年07月31日(土) |
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新聞を取っていない我が家において、ニュース情報の収入源となるのはYAHOO トピックスだったりする。 最近、衝撃的だったのは作家である中島らもさんの急逝。 本当にびっくりした。
階段から落ちたのを知ったのもYAHOOだったけれど、まさかそのまま逝ってしまうとは。 私はらもさんの熱心な読者じゃなかった。 読んだのは『ガダラの豚』だけだったし、バンド活動など、他の活動については、ほとんど何も知らない。 そんな私でも、もういないのだと思うとすごく寂しい。 そんなふうに思わせるくらい、『ガダラの豚』は衝撃的で印象的な作品だ。 謹んでご冥福を祈ります。
そのままYAHOOのおくやみ板をちらっとみたところ、『この上半期にはいかりやさんもお亡くなりになり、寂しい限り』の書き込みを見て、愕然とした。
そういえば今年だった。そういえば、あの人はもういないんだった。
正直、忘れてしまっていた。 亡くなった当初はワイドショーなどでも連日取り沙汰された記事も、今は記憶の彼方に過ぎ去っている時間のほうが多い。 当時は(といっても数ヶ月前だけれど)、自分なりにかなりショックも受けていたはずなのに、今は思い出すことも稀。
人は忘れて生きていく生き物。 思い出も、感動も、悲しさも、常に何かを忘れていって日々を過ごしている。 もちろん、人の死も。ブラウン管やモニターから知った情報ならば、なおさら。 人の死を情報として聞くことに慣れた現代。 いいとも悪いとも言えないけれど、報道に関係する人は、自分の発信した情報がどれほどの影響力を持っているかを、常に心において仕事をしてほしいものだなと思うわけです。
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