遠くにみえるあの花火に
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2005年08月30日(火) キッチンに立つ人の背中



昨日、夫が親子丼をつくってくれました。
それからポテトサラダも。

旅行から帰って以来、毎晩のように夫が食事を作ってくれています。

旅先で買ったほうば味噌に、きのこをのせて焼いたものや、
焼きサンマ、
肉じゃが、などなど。


私はもっぱら副菜ばかりで、
このあいだ知人宅で教えてもらった「もずくと山芋の酢の物」だとか、
いつもよくつくる「茄子とカニカマの和え物」とか。



それにしても、家に帰ると夫が台所に向かっているのです。
その姿はなんだかありがたくて神々しくさえあります。

ただいまーと玄関をあけると、リビングに続く扉がいつも開け放たれていて、
リビングの脇のキッチンがちらりと見えます。
ちらりと見えた流しのところに、夫が背を向けて立っています。
余裕があれば玄関まで出迎えてくれますが、
余裕がないときは「怒ってるのかな?」と思うような真剣な顔で料理をしています。

キッチンに立つ夫の背中というのは、
なんだか不思議であたたかく、
かぎっ子だった私には、小躍りするぐらい嬉しいことだったりします。

別にそれは夫に限ったことではなくて、
父でも母でも兄でも祖母でも家族であれば誰でもいいのかもしれませんが、
私にとって、「渇望している」といってもいいような風景なのかもしれません。

子供の頃よりもずっと、
今の方が自由で望みが叶っている、と感じるのはこういう時です。

愛する人がいて、その人のそばにいられて、
安心できる場所があって、
自分で自由に選択することができて。

だからこそもっと、夫にも、いろいろなことにも、
感謝しなくてはいけない、と。ちらりと、思うのです。





本日はハヤシライス。今日は私が作りました。
メニューが昨日のうちから決まっていたので楽ちんでした。
(メニューそのものも楽ちんなものですが)
夫が帰ってくるまでの間、たまねぎを炒めて、牛肉をいためて・・・
私は「完熟トマトのハヤシライスソース」が大の好物で、
作りながらウキウキうっとりしてしまいます。

夫が帰ってきて、「おいしそうだねー」くんくん。と鼻をうごかしました。
そうそう、たまにはごはんを作って出迎えないとね。







さて、本屋で梨木香歩さんの「沼地のある森を抜けて」を見つけました。
さっそく購入してきたので、そちらの方もウキウキと楽しみなことのひとつ。
また充実した「電車で読書」の時間が過ごせそうです。
(9/6ようやく読了しました。
なんというか、奥が深くて一読ではなんとも言えませんが、
でも根本的に、私が物語の中に求めるものと符合する部分があって、
その点で、少し泣けたのです。)



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