ふつうのおんな

2005年01月24日(月) 母の現状1


母が退院しました。

手術したわけでもありませんが、経口抗がん剤が効いているのかなんなのか癌の形が変わって胃の食べ物の通り道が広がったんですよね。
で、肝臓の状態も落ち着いたし 入院しててもやることがないんです。

最初それを聞いたとき ステージが上がったのかと思いました。
というのも、がん細胞はある程度隆起すると火山の跡みたいに欠落して、あとはどんどん浸潤していくんですね。
だから通り道が広がったのかと。

でもどうもそういうことではないようだ、と。

月末に胃カメラ検診をやるんですが、担当医は「楽しみです」と言ったそうだ。
「どこまでよくなっているか」楽しみなんだと。

でも妹も私も父もちっとも安心などしていない。完全に治るわけはない。

人間の体は不思議な力で機能しているのだと思った。

心配して連絡をくれた友達
ご自分の経験に照らし合わせてメールを下さったお姉さん
みなさん ほんとうにありがとうございます。

正直言って よくわからないんです。

よくなったから退院するわけではなく 病院でする治療が特にないから退院するんです。

抗がん剤は2週飲んで1週休むタイプで、いまはお休みの期間なのですが とくに耐えがたい副作用というのも出ず 痛みも発熱もまったく起こらず。
ただ確実にがん細胞は育っている という状態なのである日突然喀血してそのまま死んでもまったく不思議ではないんです。

この退院から新たに静かな戦いが始まるのだと思っています。

一時期は頭蓋の形が解かるほど痩せこけ、黄疸で全身黄色く「あぁ 母は死ぬんだな」とひしひしと感じたほどでしたが 今は ほんとうに いつもの母です。
外出許可をとってデパートで服を買ったり お菓子を買ったり お茶を飲んだり。
普通のことを無理せずできています。

もう心配要りません とは言えないけれど ともかく元気は取り戻しました。

chick me
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etsu

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