先月の28日が60歳の誕生日だったので、その前日の日曜日に赤と白のバラを持ってお墓に行った。 とても暑い日だった。 掃除をして花を供えて、すこししゃがんでいた。 母はきっと一人の夜は何度も何度も泣いたのだろうなと 死が怖くて 病状がつらくて 心残りが多すぎて 死にたくない 死にたくないと泣いたのだろうなと
そう思うと泣けて仕方ない
母の病状の悪化は5月の第二週からだったが、そのまえも肝機能低下のため黄疸と全身のかゆみがすごくて手も足もかきむしりすぎて瘡蓋だらけだった。 なんどもなんども軟膏を塗り それでもかゆいと涙目でかいていた。 たった、2年前だ。 時間が戻るのなら5年位前に戻って母の胃に癌が巣食わないよう気をつけてあげられるのに 思っても仕方のないことばかり思う。
先日友人のお母さんが癌で入院しているという話を聞いて、抗がん剤がつらい様子を想像しフラッシュバックのように母に付き添っていたときのあの重く苦しく悲しい時間がよみがえってくる。 グレーの墓石に色濃くうつる赤と白のバラがさらに悲しかった。
そして3日。三回忌。 オットとオットの父も参列してくれた。 暑いけれど風があるおかげで汗は出ない。
お母さん お母さんのことを思ってめそめそ泣くのはやめなくちゃいけないね お母さんのことは忘れるはずもなく、思いは馳せるばかりだけれど、思い出して悲しくなるよりも あんなこともあったこんなこともあった と懐かしく焦がれたい。 そう思いながら 手を合わせていた。
chick me
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