ふつうのおんな

2007年11月23日(金) ひと段落。

朝5時半。眠い目をぐしぐしこすりつつ起床。

昨日晴れて定年退職を迎えた父が今晩泊まりに来る。そして明日は父の60歳の誕生日。
つり好きな父のために鯊のてんぷらを食べさせてあげようって夫が言い出したので寒風吹きすさぶ中防寒着を着てとあるつりスポットへ。
子供の頃何度か釣りに行ったことがあるが、釣り船では沖に出たとたんゲロゲロに船酔いしてずーっと寝ていた。
防波堤で釣りをしたときは父が指に針をぶっ刺した記憶しかない。

とにかく
「行きたくない」
「イヤダ」
「寒い」
「酔う」
と抵抗しまくったのだが、策士なオットは父に「悦子が自分で釣った鯊を食べさせたいって言ってます」とメールしてしまったので釣らないわけには行かない。

オットが「こんなのは初めて」というほどとにかく冷たい北風が吹き続け、波は荒く私は泣きたくなった。
余りに寒いので会社の友人に嫌がらせとして朝7時前にメールをして朝日のショットを送る。返事こず。

つか、ほんっとーに寒い!
寒いと怖い(ゆれるから)しか言葉が出てこない。

オットがえさのイソメを付けてくれたのでぽいと海に投げると5分もしないうちに1匹目ゲット。
これでちょっと気分が良くなって頑張ることにした。

途中オットのさおを海に落としてしまい拾うのに時間を費やしたり眠くなったりいろいろあったが20匹ほどつったところで14時半。
タイムアップだ。

私は家へ。夫は会社へ。

大急ぎで掃除機をかけ、ぽんずをけちらしながらクイックルワイパーを片手に家中駆け回る。
父の寝る部屋に布団を運び、加湿器をセットしてサラダと肉じゃがと作ったところでもう18時過ぎ。

駅へ迎えに行くとマスクをしてよろよろと父が登場。具合悪そうだなあ・・・。無理してきたのかな。

あったかいお茶を出してちょっと話していると夫が帰宅。
オットは魚をさばきながらでしたが3人でビールで乾杯しました。

母が生きていればああ言ったろう こう言ったろう という話をしながらしみじみと、父が年を取ったのだという事をかみ締めました。
ハゼもたいそう喜んでくれたので頑張った甲斐がありましたよ。

還暦のプレゼントにカルバンクラインのグレーのタートルネックの綿のロングTシャツに臙脂とグレーのセーターをセットでぷれぜんとしました。
セーターはボタンで胸の真ん中くらいまで開くタイプで、タートルのインナーとよく合っていて父にも予想以上に似合いました。
母だったら絶対買わないタイプだけど。

来月から再就職が決まっていて、とにもかくにも人生の区切りを迎えた父は終始とても穏やかな笑顔でした。

翌日駅まで送って歩いていく後姿を見ていたら、来たときよりも足取りもしっかりしていて ああ今日は随分と体調がよくなったんだなというのが良くわかりました。

お父さん
お疲れ様でした。
あとは気張らずのんびり生きていきましょう。

しかし海寒かった。

chick me
 < Past  Index  Future >


etsu

My追加