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■ 遥かよりくる飛行船 (本)
遥かよりくる飛行船 井辻朱美 理論社
太古の島々の血脈を引き継ぎながらも、血と土の呪縛から逃れるために都会で暮らす主人公・アスナ。 彼女の“ジンクス”は飛行船。飛行船はいつも唐突に現れ、アスナを少しの間見守ってからゆっくりとビルの狭間へ消えてゆく。 アスナの働くビルは、地層が深く重なっていて、不思議な翼竜の化石が柱に埋め込まれている。その地層を調べるために来た二人の学者を案内するアスナは、二人組のかたわれ――リーデンブロックに不思議な印象を抱く。
古い神の島。マンションに生えたゼラニウムの鉢植え。パンゲアのシャーマンの血を引く友人。腐った海のにおい。古い、古い血。そして、のびやかな笑顔のリーデンブロック……。 私達の世界とは違った理論で動く、よく似た世界の古く新しい物語。
私の凄く大好きな本です。井辻さんの本は風街物語で最初に惹かれたんですが、風街とはまた色の違うこの本も、めちゃくちゃ好きになりました。 これも、結末が全く読めない本のひとつです。 太古の島、恐竜の化石、パンゲア、呪術。これらの単語に惹かれた人は読んで損は無いですヨ。 ついでに、この本のラストは、谷山浩子さんの「はじまりの丘」(アルバム『しまうま』収録)がとっても似合うと思います♪ 良ければそちらも併せてどうぞv
2004年09月03日(金)
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