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■ 時計館の殺人 (本)
時計館の殺人 綾辻行人
本作は、「館シリーズ」と呼ばれる、綾辻行人を代表するシリーズのうちの一作。 残り僅かな命と医師に宣告された少女。その少女を慰めるために少女の父が作った館。それがこの『時計館』。 大小さまざま、数百を越える数の時計たちに囲まれ、少女は息をひきとった。 その少女が夜な夜な徘徊すると言われているこの館で、「交霊会」を企画して数人の男女が訪れる。鍵をかけ、何人も入れないようにされた閉鎖空間で、殺人が起こる……。
次々と殺されていくメンバー。 姿の見えない殺人鬼。 『時計館』という一種の特殊空間の「中」と「外」で展開されていくストーリー。 そして明かされる、館自体に秘められた悲しい秘密――……。
「館シリーズ」の中でも、美しさと悲しさにおいて類を見ない話。
余談:『悲しみの時計少女』(谷山浩子著)の時にも記したように、本作と『悲しみの時計少女』には幾つかの共通点があります。当然、この「時計館の殺人」に出てくる、あの子も――……。
2004年10月03日(日)
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