アイゾウ

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2015年05月10日(日)
フツーのエッチ。 2



シャワーから出ると、
ガウンに加えフェイス
タオルも棒状のクッションも
ドアの下へ詰められていた。
施術師がシャワーを浴びて
いる間に、私はそこへ
ベッドライナーを追加した。


このホテルはカードキーを
一枚のみ渡される。
入室した時に、ドア付近の
スロットにそれを差し込む。
そうすると部屋中の照明が
点く。キーを抜くとしばらくして
照明は消えてしまう。


以前、部屋に施術師を残し
ひとり外出することに
なったときに、私は心配
したことを思い出した。
私が外出から戻った時、
施術師がシャワー中などで
ドアを開けられなかったら
困るのでキーを持って
いきたい、けれどキーを
抜いたら照明が消える。
私は、15分後に戻る等
時間を決めておけばいい
ですか?と問うた。
施術師は笑顔で言った。
そのキーじゃなくても、
カード状のものを差して
おけば大丈夫ですよ、と。


半信半疑で財布の中の
なんでもないポイントカードを
差し込んでみた。
照明はそのままだった。
最近は部屋にある、この部屋を
掃除したのは○○(名前)です、
という厚紙のカードを差し込ん
で対応している。


防音対策。照明対策。
普段の利用では不要な知識。
誰に披露するわけでもない
この関係だけに必要なそれに
少し高揚したのを思い出した。


施術師がシャワーから出た。
促されふたりでベッドに入る。
施術師の左腕を枕にし、彼に
寄り添いまた雑談。
長い手足が、私の身体を
何度も撫でる。心地いい時間。



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