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2004年11月04日(木)  『死んでいいのは…』/「笑の大学」感想 



「笑の大学」感想


映画化されると聞いた時から楽しみで。脚本か三谷さんだと知ったとたん、その楽しみが3倍くらいに膨れ上がった、楽しみで、楽しみで、楽しみだった「映画・笑の大学」。
舞台こそ生で観てはいないのですが、数年前、お正月に何気なくチャンネルを合わせた先で、舞台版「笑の大学」を放送していたのを観ました。

途中、笑うだけ笑って、最後に泣きました。

そんな「笑の大学」。

さて、ここから先はネタバレです。しかも、ちょっと辛口です。
ネタバレ・辛口OKよ〜!という方は、反転してお読みください。




観終わった時に思った感想は

『舞台とは違う』

というものでした。
そして、

『これはコメディではないなあ』

とも思いました。


仕方ないと思うのですけれども、記憶の中にある舞台版と比較してしまうのを止められず、「舞台なら、もうちょっとここで間があったのに。」「あの台詞郡がまるまる消えてる」等々、目を細めていました。

特に、「向坂」と「椿」が対立する物語でいう「起」の部分。

まず、私はさほど「向坂」が『嫌な人』に見えませんでした。
どちらかというと、仕事一辺で馬鹿みたいに仕事に従順で真面目な検閲官という印象。
反対に「椿」は…及第点。なまじっかゴローちゃんが美形なだけにそれが鼻についたくらいです(笑)

そんな、二人の蝶々八丁でめちゃくちゃ緊張感のあるやりとり…を期待したんですが。

なんだか、早々と仲良くなってしまった気がします。
というか、「向坂」がこちらが憤りを感じるほど高圧的に見えず、やっぱりどこか優しげだし、「椿」はいつも飄々としてて緊張感(笑)が見えないし。(あ、これは別にいいのかな…)

全体的にあっという間に仲良くなってしまって、二人で仲良く本を作っているという感覚でした。

これ以上力を加えたら切れてしまうほどはりつめた緊張の糸の中で、真剣に、真面目に話している内容が

「さるまた失敬」
だったり
「ジュリオとロミエット」
だったりするのが面白いのに

それほど緊張感がないせいか、面白さが半減してしまったように思うのです。

それに、上でも言ったように面白くておかしい台詞郡がまるまる抜けていたし、その抜けた部分を持ってくれば、もっともっと笑えるはずの台詞がそれほど笑えなかったりしました。


だから、この映画に関していえば

笑った!!

という印象が非常に薄かったのです。


…と文句ばかりですが、好きだ!良い!というシーンも沢山ありました。

最初の「今川焼」のシーンは、「向坂」も「椿」もとっても可愛かったし、
「検閲」がいつの間にか「ダメ出し」にかわっている「向坂」も良かった。
(…けっこう「向坂」のダメ出しは私がよくやるパターンに似ていたので、気持ちがとても良く分かったのです・笑)

それに、1日目からはじまって1週間。
「椿」が歩く浅草の通りが日ごとに変わっていくのが切なかったです。

舞台は二人芝居の密室劇。勿論外の描写などありません。
舞台ではそれほどリアルに感じずなかった、段々と過酷になっていく戦争の足音が、この変わっていく浅草の通りで解りました。…「向坂」と「椿」ではない他で、いっそう検閲が厳しくなっていく様も。

勿論、第三の男。警官のおじいちゃんも(^^)

ラストは、最後の10分ほどは、マスカラが取れないように気を使わないといけないほど涙が溢れてたまらなかった(笑)

元々ラストは知っているので、この後に何があってどうなるというのは知っているのですが。

「向坂」が「笑の大学」の舞台に行くシーンはやられたなあ〜〜!!

劇場で笑っている客の中でただ一人、笑わなかった「向坂」。
劇場に足を運んだことがバレて、椿に「楽しんでいただけましたか?」との答えに
「楽しんだか、楽しまなかったと言われれば…楽しんだかもしれない」
と答えた向坂。

ラストで、劇場で「笑わなかった」のではなく、目に涙をためて舞台を、観客を見ている彼に

いつの間にか向坂は椿の書く本を愛してしまったんだなあ…。
そして、笑う客を見て嬉しくなったんだなあ…。本当に嬉しかったんだな…。
椿の書く本は、本当に面白かったんだなあ…。

…なんて思ったら、切なくて愛しくて、涙が出て出て…(大汗)

だから、椿の言葉で自分の立場を思い出し、無理難題をおしつけた時の怒りや
それでも、持って来た本が、面白くて笑えて。どうしようもなくて

…でも、面白かったのが嬉しかったんだ…。

と、半分怒りながら、笑いながら詰問する向坂が…。…ねえ…以下同文なわけですよ…(笑)

「椿」の表情も良かったです。
厳しく、難癖ばかりつきつけてくる「向坂」が無我夢中で、一生懸命に走る姿を見て

「ああ、この人は僕と一緒なんだ」

という確信するあの、キラキラとした目。半開きのお口。
劇団にいても浅草にいても味方がいない四面楚歌な中で、唯一の同士を見つけたと思った瞬間。

劇団の仲間なはずなのに、ケガを追わされ、浅草の人にも裏切り者扱いされ。
それでも。
「いいんです」
とはき捨てた、その言葉尻に、彼がそれまでどんな中で本を書いていたのかと思うと、胸が苦しくなります。

…そして、つい、口がすべってしまったんですね(笑)
でも、その滑った中身は

「ただただ、純粋に面白い本が書きたい」

っていうことだけだったっていうのが…また涙を誘うのですけれども…。




あと、これ一番大事!!

『お肉』

本当に、大好き!!!(笑)



本当のラスト。

長い廊下を帰っていく椿にかけた言葉も、「死ぬな」とよびかけた声も。

『死んでいいのは、お肉のためだけだ。』

必死で言う向坂と、薄く、でも嬉しそうに笑む椿。そして隣に佇むおじいちゃん警官。
廊下のシーンは本当に秀逸だと思いました。


だから、これは“コメディ”ではなく、二人の“友情物語”だと思ったのです。

そして、「舞台」とは違う、また違った「笑の大学」だとも思ったのです。




…イロイロ言いましたが、満足な映画でした。




あとパンフレットを見て、笑ってしまったこと。


↑押すとコメントが変わります。


懐かしい…。多分、まだビデオがあるはず…(笑)






…剛さんの「乙女ちっく通信」(笑)…もとい「ラブファイター」が更新されてましたね。


読んでいて、ケンちゃんに何度目かの感謝をしました。



ありがとう、ケンちゃん。剛に出会ってくれて。




…心がほっこりする幸せなメールでした(^^*



さて、明日はMステですね〜。楽しみ〜!!!



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