一人 二人 風隠れ
一里 二里 少しずつ
一郷 二郡 心を咎むる
『解き衣の恋ひ乱れつつ』
歌人となりて 貴方の為になど
否 さもあらず
されど 心は魂合ふか気の迷ひか
向かひし先は貴方なり
無何に入り 涙溢るる
徒波の心 恋心やは何ぞは花の徒物を
遥かに霞み渡りて そこはかとなく
眼下はうけぶりわたれるほど
己の心は かかる仰せごとにつけても
かきくらす乱り心地なむ
一人 二人 風隠れ
一里 二里 少しずつ
一郷 二郡 心を咎むる
『解き衣の恋ひ乱れつつ』
貴方に恋ふれば苦し…
『あやしくも厭ふにはゆる心かな 如何にしてかは思ひやむべき』
…拾ひて行かむ恋忘れ貝
道知らば摘みにも往かむ 恋忘れ草…
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