声優さんと映画とアニメと
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さっき観終えました。ブラザーフッド。 途中から涙が止まりませんでした。 私は仕事の関係で、去年から今年の春にかけて30回ぐらい 韓国を訪問してます。韓国の仕事の仲間や友人も何人も居ます。 彼らとは、いろいろとたわいもないおしゃべりもしましたし、 大統領選挙のような話もしました、でも、彼らが決して多くを語らない、 それが南北朝鮮戦争です、自分たちの親の世代の話だけど、 それはもう・・・ひどいものだったと。それだけ訊くのがやっとでした。 この映画がどこまで、その悲惨な状況を表現できているのか、 知る余地もありません、しかし、当事者以外には語る術もない、 惨憺たるものがあったのに違いないという思いがします。 この映画を観て、韓国の人たちの心の傷のようなものを思い知りました。 日本も太平洋戦争では、本当に悲惨な状況でした、でも南北に分かれて、 同じ民族が殺し合うなんて、想像もできない世界です。 だからこそ、陳腐な生半可な感想の言葉を並べることはできません。 ここでは、テーマをはずれて、声優さんと俳優さんのことを書きます。 兄ジンテ役のチャンドンゴン、 眼が大きくて猫もしくはアライグマ系の丸顔。 私としてはかなり好みの顔です。そして声が森川智之。 惚れないはずはないじゃないですか。 森川さん、クールな2枚目もかなりいいんですが、個人的には、 この体育会系の激しい演技に最高に痺れます。 最初はどこまでも優しくて暖かい兄、そして徐々に激しさと厳しさを加え、 影が出てくる演技。 叫びも怒号も絶叫も、すべてが、完璧。 いや〜もう、こんな悲しく凄惨な映画じゃなければ、 3万回ぐらい観たいです。 でも、実際には、数観るにはつらすぎる映画なので、 あと2回ぐらいは観るつもりです。 弟ジンソク役のウォンビン君、人気絶好調みたいですね、 ちょっとはじめは優男風だったのですが、戦いを重ねてゆくうちに、 兄が別人格へ変貌してゆくのと同様に、彼も逞しくなっていきます。 そこが上手く演じられていました。なかなかな役者さんです。 声は鉄野正豊、この人はよくわかりませんが、劇団系の方で、 ダーマ&グレッグなどでも過去森川さんとゲストで共演したことも あるみたい、 二人の息(コンビネーション)はかなり良かったと思います。 まだ、映画を一度みただけなので、演技云々を語れるほどには、 深く鑑賞できてません。 とにかくすごいインパクトのあるストーリィなので、 ただただ見入ってしまいました。 森川さんにもやはり弟さんがいるので、 きっと主人公に共感できる部分もあったのじゃないかと思います。 弟に対するやさしさ、いとおしさが、声のトーンや台詞まわしの隅々にまで、 細かく神経が行き渡った演技になっていて、 観るものにひしひしと伝わって来ました。 唯一の救いは、兄の願いが叶ったということでしょうね。
あの日、おまえらのステージで、 森川さんがこの役をやりましたと報告した時、 眼が笑ってなかったように思ったのです。 なんか、この役をやって、心に深くささるものがあったのかなって。 だから、あまり浮かれた感じじゃなくて、淡々として報告したのかなと。 きっと、演ったことで得るものが森川さんにもあったのではないでしょうか? 今にして思えば、だからこそ、あそこで、 そいいう流れにはなしを持っていき、唐突に、 しかもぼそっと、言い出したのではないかと思います。 みんなに観てほしかったから・・・ この間のパスコレのラジオでも、トムクルーズの「7月4日に生まれて」を、 収録したという報告がありましたよね。 いつも、もの凄い数の収録をこなされてる森川さんが、 たま〜にこうやって、 あれをやりましたとファンに直接報告する時というのは、 その映画が、森川さんにとっても特別なものになったからじゃないかなって、 思うのです。 だからこそ、 そういう作品はファンなら欠かさず観なくちゃならないと思います。
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