針の穴に通された光
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子供のころの憧れは、 「ジュース、お菓子がいつでも自由に買える」こと。 「自分の力で物を買う」というのはずーっと憧れてたもの。 子供の時分は手に入れても「買ってもらったもの」なわけだ。
まぁだから、アルバイトで稼いだお金の実に嬉しいことか!! 例え数千円でも自分が「何か」をして手に入れた「何か」である。 こればっかりは表現しようが無い。もう、秘宝中の秘宝である。 そうして買ったお菓子、缶ジュースは、一生忘れられないものなのだ。 その缶ジュースで飲みながら先輩と話したのはいつのことか。
で、社会人になって4年。 ふと部屋の中を見渡すと、もうなにもかもが自分のお金で買ったものばかり。 いずれも「あぁ、あのとき買ったなあ。」と思い出すものばかり。 そして、「あんときは、しんどかったなぁ。」としみじみ思い出すものも しばしば。
きっと、こうして手にするひとつひとつの想いが込められた「もの」達は 何かを訴えたくなるに違いない。
だから「もの」達はしばしばがたがたと揺れ、時には倒れようとする。 時折耳には届かない音を立てるのは、「もの」たちにとって 何か言いたいことがあってその行動を取るのだと思うのは決して 間違いでは無いはず。 それが聞こえたときは、きっと・・・。
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