Blue tears...小雪

 

 

子守唄 - 2005年06月15日(水)

相変わらずの アタシの夜の時間。
そう。ただいつもの。昨日とも一昨日とも何も変わらない変われないアタシの日常。
何をするでもなくボーってする してるだけの時間にふいに鳴った電話。 母から。

「Yの学校出てる!急いで急いで!」 って。

急いだよ。もちろん。
テレビを見ない事が もう 当たり前の この生活で。
急いだ。
映ってたね。学校。先輩。君は?ってずっと釘付けで探した。
結局君はいなかった。いなかったけど。 けど。少し君を感じた。
きっと周りにいたんだろうね と。母の直感。
こんな テレビ越しに感じても意味は無いの?



きっと人って。
一回の人生の中で 手放してはいけないものがある。って思う。
絶対 絶対 いけないもの。
だけど私は愚かです。愚か者です。
言い訳は しない。しちゃいけないって 分かってる分かってる。けど。
どうして手放した?
思い出すのは簡単。その記憶。だけど 引き出しを触れるココロはいつも震える。
未だ消えやしない傷は深くて痛い。
ね。神様ってヒト。 どうして? どうして?アタシ?
引きずって 悔やんで 泣いて 苦しむんだったら アノヒトのはず。
立場 逆じゃん? ずっと傍で見守りたかった。ズルい。ズルすぎ。
こんな運命。選んだのは おマエさんだろって?吼えたって無駄と?
分かってる 分かってる。けど。たまには吼えさせて。吼えたい夜もあるわ。

ママは。
ママは ね。 
君のこと もう 抱けないなら もっと もっと抱きしめたかった。

今はただ 見守るだけ。出来るのは ただ それだけ。
離れてても。 届かなくても。 返事は来なくても。いいの。

君を想うとき 泣かないアタシのココロが滲む。滲むなんてナマ優しいものじゃなく。暴風雨。
だけど。泣かない。
アタシは泣かない。 泣いては いけない。いけないんだって。言い聞かせて 今夜も君を抱くよ。
君が流した 流すだろう涙の重さも抱えてくから。
君は今日の地を歩き 明日を見つめ 微笑んでおくれ。
ずっと ずっと ずっと。

ママは。
ママは ね。
病んでるココロでもただ一つ。君を想う この心に何一つの曇りや影は無い。
虹のように綺麗には描けない 線だし 色だけども。
君を想うこと。 ただ ココロん中で守ってあげたいって こと。
ママのプライドにさせて。
二度とママと呼ばれること無い この先の一生でも。いい。いいと もう覚悟して。

君が 大好き。
君を授かり 何より そう 何より大切にと育てた記憶 
そして ありえない途中下車。
だけど 君はいる。今日も 同じこの空の下。
だから このプライドだけは。どうか 許してね。

友だちの多い 君を 誇りに思うよ。
あの 可愛い飴の缶に一杯のプリクラ。そう 君の宝物。

時々会える その時。また見せて下さい。
君を支えてるものに感謝したいから。
その 小さな写真の中で笑い合う数の程に。その屈託の無い笑顔の数の裏。
本当は誰にも見せない君の寂しさもそこから溢れる気がして ココロ 震えるけど。
ママは。ママなんかは さ。 触れては ならないんじゃないかって 戸惑い 震えるけど。
やっぱり 君の笑顔は何より生きてることを感じる瞬間だから。

抱きしめたい。
抱きしめたい。
抱きしめたい。 この 母の想い。 願い。 
今は もう 叶わない 届かない ぬくもり。 
違う。ぬくもりは触れるだけがぬくもりじゃないんだ。 
だって こうして想うとき いつも ぬくもりに近いもの そう 切なくてヤワなココロ張り裂けそうなくらい
いっぱい いっぱい 感じる事あるのだから。

ゆっくりお眠り。 
怖い夢 悲しい夢は 全部ママが引き受けるから。
そうさせて。って思うことすら 君からしたらただのエゴ以外の何者でもないかもしれないけれど。
君を このお腹に授かった その日その時から そう決めていた。
ヤワなママに 唯一出来ること。
願ってたい。泣く日も 笑ってる日も 見守ってるよっ て。
それだけ。ただ それだけ。

オヤスミのキスを。なんて 今はもう叶わないけど。あの 頬の柔らかさ忘れる日など無い。
どんどん成長している君にこんな呟き 聞かれて飛んで遠くへ行かれないよう。そっと そっと ね。
遠く近くから唄う子守唄 今夜は 此処から。



ね。 ダーリン。
休日の外出。君が微笑んで視線を向ける先には 小さい子供。
欲しいんだね。 赤ちゃん。 当たり前の希望。否定しない。 
私ね。 子供は大好き。だけど不安は さ。言い様の無いほど大きい。
メンタルなこと。 薬のこと。 年齢的なこと。でもね。授かった時には頑張りたいって思う。思ってる。 
でも。 でも ね。
もし。 もし さ。 
もう 子供を授かること無いアタシでも 変わらず好きでいてくれる?
この先 もう ずっとずっと ふたりぼっちだとしても。
レイトショーへ行き 真夜中の帰り映画のウンチク語り合いながらラーメン食べたり。
ふつうに遊園地だって行って。ミッキーと抱き合いはしゃぐアタシを笑って撮って。
お気に入りのレストラン。カップルデー?関係無い。仲良く大きい顔して海の見えるテラス陣取ろ?
サプライズのお土産でアタシを怒らせ アタシを笑わせて。 
ね。 お願い。
 








小雪。






...




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