ゲンゾー日記
2005年02月09日(水)  紅梅 

ボクの庭からクルマで5分くらい走るとトミヤマという町になる。
そこにきれいな桃色の並木があるので、それの写真を撮ろう、とアキコが言った。
「ボクも日記に書くから連れて言ってくれ」と言ったら、ボスは「イヤだ」といじわるを言ったが、アキコがボクも一緒に連れていってくれた。

クルマで坂を上って、下りになるとすぐにきれいな桃色の並木があった。
この並木はコウバイという梅の並木らしい。
そこでアキコとボクはクルマから降りて、並木沿いを散歩した。

コウバイの並木はすごい桃色のかたまりだが、近くで見るとそれぞれの木が違う顔をした花を咲かせている。
花びらが5枚のもの、花びらが豪華なもの、色の濃いもの、薄いもの。
このいろいろなコウバイが重なって、見事な桃色の並木になっていた。
すばらしかった。

それから、ボクはこのコウバイの枝にミノムシも見つけた。
ミノムシは梅の枝で作った丈夫そうな着物を着ていた。
ヤツはときどき顔を出して、見事なコウバイの並木を楽しんでいるに違いない。
とてもいい場所をねぐらに決めたものだ。
ボクの小屋もしばらくの間、ここに置いてほしいくらいである。


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