ボクの庭にまたニョッキリと例の植物が生えてきた。 ヤツの名前は「ヤセウツボ」である。 寄生植物で、マメ科、セリ科、キク科の植物の根から栄養を吸い取って ぐんぐん背を伸ばす悪いヤツなのだ。
このヤセウツボはカラスノエンドウの茂みからニョッキリ生えてきて、 こんなに背が高くなった。 根から栄養を取られてしまったカラスノエンドウたちはぐったりである。 他の植物が頑張って太陽の光を栄養にしたというのに、それを横取りし て大きくなるとは何とズルいヤツなのだ。 ボクはそんなズルいヤツは許さないぞ!
・・・と言いたいところなのだが、ヤセウツボもよく見るととても面白 い植物なのだ。 光合成というのをしないので葉っぱはなく、緑色もしていない。 独りだけピンと背を伸ばして風が吹いてもびくともしないのだ。 誰が一番遠くまでヤセウツボを投げられるか、ヤセウツボ投げ競争をし たら面白いかもしれないぞ。

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