ことばとこたまてばこ
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2007年03月16日(金) 天使の味

下界へ唾を吐き散らしていた天使が羽を滑らせて天上から落っこちた
ビルとビルとビルの隙間にぴったりと収まるようにして天使は落っこちた
針金のように痩せ細ったみすぼらしい犬が天使の放つ無上の芳香を嗅ぎつけた
しばらくのあいだ犬は天使の尻へ鼻先をつっこんでその香りを味わってた
くしゃりくしゃくしゃくしゃり 天使と犬の回りに生卵が次々と降って潰れる
ビルのてっぺんで弱々しく座している老人が生卵を延々とほおってた
むせっかえる犬と卵の嫌な匂いが天使の芳香すらも覆いつくしはじめた
そして犬は横たわっている天使の翼にかぶりついて食べちゃった!
天使の血はなんだかビターチョコレートに似てかすかに甘かった
天使の肉はなんだかチョコの詰まったマシュマロに似て柔らかく美味だった
天使の骨はなんだかシガレットチョコに似て歯ごたえのある甘さだった
天使の脳はなんだか地上の甘味を凝縮したよな甘さであんまり美味しくはなかった
もしゃもしゃもしゃ! もしゃもしゃもしゃ! もしゃもしゃもしゃもしゃ!
蠅がたかりはじめた天使の屍骸よアーメン!もしゃもしゃもしゃもしゃ!


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