深い木々の緑に埋って昼間も薄暗い山林のある場所におわす地蔵尊微笑んでいる地蔵尊の唇を凝っと見るほんのりと朱色で柔らかくふくらんでいる唇を凝っと見たわたしの唇にも同じ微笑が残ったその微笑はずいぶん長いあいだ、残った