ことばとこたまてばこ
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太陽が今にも沈みゆかんと輝く水平線を崇めるように 崖の上で無数の人々と巨大な炎とそしてあの女がいる 凝視と呆然の境目で感じたものは炎の中で踊っているあの女 人々が踊る女に向けて手を合わせ祈っている
太陽がとろけて消え 闇がとろけて現われる 雪が降る ざぶざぶ降りしきる 波が強まる どぶどぶ激しく 空気が浄化される ち ち ちち極限の透明
白の砂塵のなかで尚炎をまとい踊るあの女 より人々は頭を垂れて強く祈る 炎が女の長い髪に飛び移って焦がす ちぃりちりちり ちりちり
海を見るとまるきりの漆黒で でもしかし生きている漆黒であり ところどころでは漆黒がうねってくだけてはじけていた
空を見るとまるきり雪の白と闇夜の黒の荒野 ぼぼぼぼおぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ ぼぼ ぼぼぼぼぼぼぼぼぼ ぼぼぼぼ ぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ 雪の白はそんな言葉にならぬ言葉を常に言っている
ほむらに染まった女の髪がばらりと闇夜に一回転した 火花をたなびかせて
びん、とした
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