ことばとこたまてばこ
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2007年12月15日(土) ぶつ切りひらがな嬲り

おんなは音無し子に抱きすくめられて
「あ た た か い」
ざらついた不格好な声で丁寧に発された
ぼつ ぼつ ぼつ ぼつりとぶつ切りのひらがなを
合わせた頬越しに汗の匂いとともにゆっくりと聴く


おんなは音無し子におんなを触れられながら
「ぬ れ て い る」
ざらついて不格好なでも熱っぽい声で丁寧に発された
ぼつ ぼつ ぼつ ぼつりとぶつ切りのひらがなを
ゆらつく指の感触あじわいながらゆっくりと聴いてまた一層


おんなは音無し子に貫かれながら
「い い  と  ても   い      いぃぃ い」
あるリズムに添ったざらついて不格好な声できれぎれに発された
ぼつ ぼつ ぼつ ぼつりとぶつ切りのひらがなに
どうしようもなく嬲られてしまいながら白の中で聴いてた




あまりにもざらついていて不格好な自分の声は
だれも理解されたことがないとうちのめされていて恥じ入っていて
それでもつい発してしまう音無し子の声を
おんなは限りなく果てもなく非常に好ましく思っていた


音無し子の声はあまりにも肉の声でそれはそれはとても良いものだから!


陽 |HomePage

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