彼は仕事
忙しくなりそうだから無理だって
言われたけど
この先いつ会えるかわからなくて
自分は時間があって
夕方まで考えて考えて
彼がチュだけして帰る・・・って
言った言葉を頼りに
職場の近くまで行ってみることにした
もし会えなかったら
それはそれで・・・そういうことなのだって
もし会えても遅くなってて
彼が帰らなきゃ行けないのなら
近くの駅か
乗り換えの駅まで送っていこうと・・・
彼が言ってたみたいに
キスをひとつだけでも
って思って
彼の仕事は何時までか、わからなかったけど
いつも仕事帰りにメールをくれる時間よりは
1時間以上も早く着いて
たぶんここから出てくるだろうな・・・って場所の
目の前にコインパーキングがあって
そこに車を停めて
待っていた
いつもの時間よりは
少し早めに
仕事終ったら メールください
ってメールしたら
終ったよ
ってすぐ返事が・・・
もしかして
もう電車に乗ってしまったのだろうか・・・?
それならここで待っていてもしょうがないから
帰ろう・・・
もう帰り道?
まだだよ
まだ? 終ってないの?
どこにいるの?
無理だって言われてたから
ここまで来ちゃったことは
言いにくかった
車の前に現れたときに
彼の顔を見てから
どう対応しようかと思っていたから・・・
どこにいるの?
ってメールの返事に
どこ?
ってとぼけて返した
ちょっと事務やってるよ
そっか・・・
ここにいるのか
それがわかったら
あとは出てくるのを待って
もし違う出口から帰ってしまったのなら
そういうことなのだ・・・って
あえて待ち合わせとか
しないでいようと思った
だから
彼が電話をくれたけど
それには出ずに
そのまま待っていた
彼はきっと近くまで来ていることに
気がついているだろう
しばらく待っていると
彼は
私が思っていた出入り口から出てきて
まっすぐこっちに向かってきた
どうしてここから出てくるってわかったの?
なんとなく裏側にまわってみたら コイン駐車場があったから・・・
彼が助手席に乗ってきた
どうしようか・・・
電車の時間は? 駅まで送っていくよ
一度断られているから
そう言うしかなかった
帰らないよ
会いたかった
ここまで来てくれて
ありがとう
いいの? 大丈夫なの?
初めて企画だったから どうなるんだろう・・・って びびっていたほどじゃなかったんだよ 大丈夫
これなら会えたな〜・・って 思ってたんだ
お腹はふたりとも空いていなくて
夜ももう遅い時間になってて
コンビニに寄ってから
LHへ向かった
ここも初めてのLH
会うのを断られる前に
調べておいたところ
少し高かったけど
露天風呂のある部屋を彼が選んでくれた
露天のジャグジーにお湯を溜めて
生ビールを注文して
露天に入りながら
生ビールを飲んだ
広いお風呂で
たくさん話をした
ぬるめのお風呂にゆっくり浸かって
ビールを味わいながら
たくさん話をした
いろいろな話
仕事の話
血液型の話
最近観たTVの話
もっともっと話していたいって思ったけど
彼の明日の仕事のことを考えて
無理矢理途中で切り上げた
ここまで会いにきたけど
sexはしなくてもいいと思ってた
彼はしちゃうと身体が保たないから・・・
彼の横にくっついて横になると
彼が腕を回して
腕枕してくれた
頭を彼の肩に乗せると・・・
彼がとても痩せてしまったことに気がついた
肩が薄くなってた・・・
彼の身体に腕を回すと
掌に触れた腰骨が、腰骨の周りの肉が落ちて
骨の上に皮だけがあるって思えるくらい
痩せてた
一人暮らしになって5カ月・・・
今の仕事も忙しそうで
自炊もままならないみたいで
心配してたけど
彼の身体に触れた感触が
あまりに酷くて
心配になった
心配・・・って言うより
怖くなった
このままやせ細って
消えてしまいそう・・・
痩せちゃったね・・・
そう?わかる?
うん・・・肩が薄くなって
そっか・・・それはショックだな 運動してないしな〜
彼は筋肉が落ちてしまったことがショックだと言った
おやすみ・・・って気持を込めて
彼にキスした
キスはいつも気持ちいい
やさしく、ぷにゅっ・・・とキスする
何度も何度も・・・
キスを続けているうちに
だんだん濃厚なものになっていって
舌を絡ませるキスになって
ん・・・っ・・・
って声がもれてしまう
彼のキスは
唇から頬へ耳たぶへ・・・
んん・・・ぅん・・・
小さく漏らした声に
かわいい声出しちゃって
って彼が言って
彼が覆い被さってきて・・・
着ていた薄衣を脱がされて・・・
そのまま硬く大きくなったものを
私のなかに・・・
キスだけで感じて
充分濡れていたけど
いきなりだったから
少しずつしか進めない
ゆっくり出し入れを繰り返して
徐々に彼のモノが私を押し広げて
奥まで・・・・
一番奥の奥まで入ってきて
そのままゆっくりキス・・・
こうやって繋がって
強い快感ではない
安堵感とか
幸福感とかは
いままで誰かとしたsexで感じたことはなかったって
いつも思う
すきだよ・・・
そう言ってキスしてくれる
愛おしそうにしてくれる
やさしいキス
彼に包まれて
彼と一つになって
嬉しくて
気持が高ぶって
繋がっているところが
気持ちよくて
もっと感じたくなって
自然とお互いに腰を動かし始めて・・・
あとはまた
快感の波にのまれるだけ・・・
のみ込まれて
翻弄されて
バックで果てたあと
彼の腕枕で眠るとき
彼の薄くなってしまった肩を感じて
切なくなった
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