オリビエの日記

2005年03月12日(土)    美術館で剛君

    ユゴーの『レ・ミゼラブル』は感銘を受けた小説の一つです。 
   今年に入って、『ヴィクトル・ユゴーとロマン派展』を見にいってきました。
   フランスの国宝六点を日本初公開というユゴー生誕二百周年を記念した大イベントです。
   
    ユゴーの直筆と絵、その時代の絵画、彫刻、写真、ファッション、楽器、
   演劇や音楽の資料など、ありとあらゆる物が展示されていました。
   休日であったこともあってかとても混雑していて、
   作品を見る行列は人と人の隙間なく並んでいてそれが二重になったりしています。
   フランスのヴィクトル・ユゴー文学記念館から大量の収蔵物が運び込まれ、
   文学館の入り口に置いてあるというユゴーの胸像や、その他の収蔵物を目の前で鑑賞できることは感激でした。
   
    そんな中で、ひとつの彫刻の前で思わず私の顔がほころびました。
   「あら、ケンタウロス」
   それは『ケンタウロスとバッコスの信女』というタイトルの彫刻で、
   ケンタウロスにバッコスの信女が乗っているものでした。
   ケンタウロスを見て、私はすぐに『スマスマ』での剛君を思い出しちゃったんですね。
   亡命を余儀なくされたユゴーの人生や作品を感慨深く見ている私の心の隙間に、
   剛君が入ってくるなんて思いもしませんでした。
   私は自分に苦笑しました。

    そして、もう一つ。
   ストラディバリウスのピッコロが展示されていました。
   ピッコロとはバイオリンの小型のものです。
   展示されていたものは千七百二十年製のものですから、
   アントニオ・ストラディバリ円熟期の作品です。
   これはそんなに混雑していなくてじっくりと見ることができました。
   このバイオリーノ・ピッコロは日本の大阪芸術大学所蔵の物ですが、
   カッコしてサントリーと書かれているところをみると、
   サントリーが貸与している物かもしれません。
    
    ザーッと鑑賞しただけでしたが三時間かかりました。
   ヴィクトル・ユゴーのクリアファイルを記念に買って、
   おいしいお食事をして、あの日は幸せな一日でした。
   


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オリビエ [MAIL] [水平線の海と空]

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