2005年12月13日(火) |
くちびるがきれて あかい血が滲むほどに |
この街の寒さは以前にも増してつらい 雪だ などと 浮かれるな この街の空気の結晶を雪などと呼ぶな あほんだら お願いだからきやすくわたしの頬に触れるな 悪態をつく 頭上にはオリオン座 双子座宮も鎮座しており/支配しており
張り詰めた冬を 吹雪の中のまなざしを 噛み締めるくちびるを
今わたしは冷たい人間になろうと必死なのだ 無意味なことをしていると知れど 防衛本能 しかしどうせ無理・無駄 私の知る冬は厳しくはあれど冷たくはないので
わたしを育てた冬の国 然様なら わたしはこの街ですこしだけ悪い子になってすこしだけつよがって生きてゆきます 頬に触れる汚れたしかし温もった手を善しとしながら そこにひそやかな快楽を見出す罪悪感に駆られながら
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