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中央線景 - 2005年05月27日(金) なんとなく朝始発を待っていて地下鉄のホームのベンチで座っていた。 さっきかけられた何でもない偶然の一言を深く回想しながら。 瞬間、恐怖がやってきた。ちっさい恐怖。 落とし穴に落ちたのだ。 正確には近づいたのは自分の方からだったかもしれない。 約束が呼ぶ声が聞こえ、瞬間、正気に戻る。地上への階段。 形としての信じることがたくさんあるほど素直に自分の言葉が吐ける。 屈折してしまうと淀みが澄むことはなかなかありえないようだ。 自分のせいでもないし宇宙の真理でもない。 いつもそうだ。 時間の流れをもってしても手で掬った水のように指の間からこぼれ落ちる。 指の先から腕の関節まで伝っていき海のように広いキャンパスに落ちる図がなんとなく頭にポワーンと浮かんではまた逆再生のように戻る。 全ての感情が滝のように流れ出しては素知らぬフリでやっている。 本当のところは誰も知らない。都合良くなんか知らない。 呼吸をやめたくなる、投げだしたくなる瞬間があってそれはいつもキリのいいところで寂しさとともに慰めのようになって停止信号を押す。 やめるボタンがあればいつでも押すかもしれないというのに。 ...
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