伊集院光のラジオの長寿コーナーに「空脳(そらのう)」と言うのが有ります。 これは、日常生活の中で脳がうっかりしてしまった体験や、 あれは一体何だったのだろうという不思議な体験などを投稿するものです。 例えば何も考えずに自転車に乗っている最中、(こんな簡素な仕組みの乗り物を自由自在に操って乗れるはずが無い)と考えた瞬間に転倒してしまった…とか、校庭に毎日現れる変なおじさんが、ある日突然別人に入れ替わったのに、自分以外の生徒や先生は誰も気が付かなかったとか。
おいらにも空脳体験が有ります。 あれはまだ幼稚園児の頃でしょうか。 親父と叔父と自分の三人で沼辺に佇んでいる時でした。 見渡す限りの猫じゃらしの草むらで、おいらはその中の一本を捥ぎって、 先端のもじゃもじゃを手で千切って遊んでいました。 その時叔父が「この毛虫、全部死んでるのかね〜?」とねこじゃらしを指差した途端、それまでねこじゃらしに見えていた草むらが、天に向かって真っ直ぐ伸びた枯れ枝の先端に一匹づつ死んだ毛虫が留まっている光景に一変しました。おいらはギョエエエエエーーーと戦慄が走って千切ったもじゃもじゃを確認しようとした所で記憶が途切れています。 アレは一体何だったのでしょうか…。
それから自転車の話に近い物で、フイゴの踏み方がおかしくなってしまうと言うのがあります。仕事で銀素材同士をロウ付けする時、足踏みフイゴで空気を送ってガスバーナーでガスと酸素を混合して高温の炎を作るのですが、 その時全く足には意識を持って行かずに高速でリズミカルにフイゴを踏む行為が(あれ?フイゴってどうやってふむんだっけ?)とちょこっとでも疑問に思った瞬間からリズムと力加減がおかしくなってしまいます。 これってドラムを叩いている人なら解って貰えると思うのですが。
もしあなたにもこんな空脳体験が有りましたら教えてくださいませm(_ _)m
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