うさぎのつぶやき
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先週の日曜日“第九”のレッスンに行くのに大阪駅まで電車に乗りました。
ホームに入ってきた車両は、どこも入り口付近は人がいっぱいでしたが、私の前で止まったドアだけが、がらんとしていましたので「ラッキー!」と思いドアが開くなり乗り込みました。 すると、一人の男性が、ドアの方に背を向けて、胡坐をかいて座り込んでいるではありませんか・・・。 「あー、それで、ここだけ、すいていたんだなあ」と合点がいきました。 その男性、コールテンの黒のジャケットを着て、ネクタイもちゃんと締めて、身なりはきちんとしていましたが、座り込んでいただけでなくタバコを吸っていたのです。おまけにかなり酔っ払っていて・・・・。 でもなにか、いやなことがあったのでしょうか?しきりにげんこつで、床を“バン!”と叩いていました。 周りの人は見てみぬふりをしていましたし、私もチラチラと横目で見てはいましたが、どうする事も出来ないまま次の駅で、その人は、降りていきました。
こういうシーンに出くわした時って結局何もいえないんですよね。 わざとらしくびっくりした顔をしたり、あからさまにいやな顔をするくらいの意思表示しかできないものです。 特に、最近は・・・・。
だから 時々ニュースで、正義感を出して逆に被害にあわれた方の事が取り沙汰されたりしてますが、そういう人って、すごいなあってつくづく思いました。
その同じ日今度は帰路に着くために大阪駅で、電車を待っているときの事です。 日曜の夕方近くということもあって、普段でも混雑しているホームはとてもたくさんの人で、ごったがえしていました。 私はついでに買い物をし、いくつか紙袋を持っていましたので、座って帰ろうと、ひとつ見送って次の電車の乗り口の最前列に並んだのです。 私の後ろには、すぐにたくさんの人が並び始めていました。 そして電車がホームに入ってきたときです。60歳くらいの男の人がスーっと私の横に並んだのです。 ドアが開くのと、その人が、私の前に立つのと同時でした。 割り込みもいいとこ!シラーッとした顔して、その人は座席に座りました。 私の後ろにいた人達もきっと同じ事思っていたのでしょうか?満員電車の中で、その人の周りにだーれも座らなかったんです。 もちろんその前にも立ちませんでした。まるで、バリアをはったみたいに・・・・・。 その人の周りだけ、誰も近寄らなかったのです。私は、心の中で、バンザーイと叫びました。
群集の無言の抵抗と言ったらカッコよすぎるかなあ。
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