竜也語り

2004年03月14日(日) 土佐礼子選手に1票〜!!

今日、名古屋国際女子マラソンを見た。
とは言っても、最初からずっと追いかけていたわけではなく、ゴール前の30分位を見たのに過ぎないのだが…。
今日のレースは今年開催されるアテネオリンピックの最終選考レースも兼ねている。
選手枠は3人である。その内2人は殆んど内定されているようなので、残り1をこのレースで争うことになる。
文字通りサバイバルレースだ。

30Km過ぎで田中選手が抜け出たところから見た。
2位の土佐選手をぐんぐん引き離し、このまま優勝してしまうように思えた。
田中選手の走りは力強く、とても安定しているように見えたからだ。
それに比べ土佐選手は、表情は険しく、素人目から見てもその上体は揺れており、おまけに「はぁ、はぁ」と苦しげな息遣いまで音声が拾っていた。
ところがちょっと席を外していた間に、なんと田中選手に追い着いているではないか。これには驚いた。
そして、あっと言う間に追い越していった。
後はもうタイムだ。
2時間24分を切れるか!私の興味はそちらに向いた。
23分台に乗れば、代表選手に選ばれることが濃厚になる。
私はこう言う人を選んで欲しい。

前回のオリンピックで金メダルを取った高橋選手は、先日のレースで惨敗し「待ち」の戦略を取った。
いやしくも国民栄誉賞を貰った人である。私のような素人には分らない様々な理由があるのだろうが、それでも挑戦して欲しかった。

土佐選手が競技場に帰って来た。
泣いているような、何とも情けない表情をしたその姿は、「颯爽とした」という感じからは・・かけ離れている。
23分台…微妙なところだ。
時計は憎らしいほどに冷静に時を刻んでいる。
本人はもう一杯一杯に頑張っているのだろうが、見ている側はそこは勝手である。
「早くぅ〜、早くぅぅぅっつ〜!」と母と一緒に叫んでしまった。そして・・・。
2時間23分57秒。やった〜!彼女はやったのだ。

一生懸命頑張っている姿を「かっこ悪い」と言う人がいる。
そりゃぁ、涼しい顔で何でもやってのける姿の方がかっこいい。
しかしそんなことを出来るのは、ほんの一部の限られた人だけである。
凡人が何かをやり遂げるには、どんなにそれがみっともなくても、足掻いてもがいてやるしかないのだ。
土佐選手は凡人ではないが、それでも何振り構わず、あきらめてはいけないことを私に見せてくれた。

問題の選考は明日決定するそうだ。
過去を振り返ると、どうもあの陸連という所は学習するということを知らないらしい。
女子マラソンの代表の件では、必ずと言っていいほど、しこりを残す。
あの人達が出した結論に、国民が納得出来ないことが多々あるのだ。
過去の実績なんてそんなに重視する必要があるのだろうか…?
時代はいつも前へ前へと流れているのである。


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