2004年07月28日(水) |
「身体にいいこと」今昔物語 |
今年は猛暑だ。暑い!暑い!毎日が暑すぎる!! この暑いのに中高年のご婦人方は、日焼け防止のつもりなのだろう、薄い白地の長袖シャツを着て自転車に乗っている。ご苦労様です…。
一昔前まで夏と言えば殆んどの若い女性は肌をこんがりと小麦色に焼くことに勤しんだものである。(今もそういう女性はいることはいるが、随分と少なくなったと思う。) 事実私もやった…。時には無理に焼きすぎて、肌が軽い火傷状態になり、シャツを着るのもおっかなびっくりやっていたこともある。 あの頃私は確かに若かった…。
何故こんなにまでして肌を焼いたのか…?流行の発信元の1つである化粧品会社が小麦色の肌を奨励していたからである。 夏が近くなると、各化粧品会社はこんがりと肌の焼けた水着姿の女性を宣伝用のポスターに使い、大々的に夏用の化粧品を売り出していた。 特に私は、夏目雅子さんの水着姿のポスターが印象に残っている。
ところが今は殆んど美白だ。化粧品会社はこぞって「白い肌」を強調し、宣伝用のポスターも色白の女性が微笑んでいる。前述のような小麦色の肌のポスターは少なくなったと思う。 私は気付かなかったが、ある時期からこうなったらしい。 雑誌か何かで読んだのだが、ある時期から化粧品の日焼け防止効果の技術開発が飛躍的に進んだと言うのだ。 それまでは日焼け防止の技術が覚束なかったため、仕方なしだったかどうかは定かではないが、小麦色の肌を薦めていたらしい。
ご存知の通り、今は「肌を紫外線にさらし過ぎると皮膚ガンを誘発する」という知識は周知の事実だ。 現にオーストラリアのある小学校では、子供達が外に出る時は教師がたっぷりと子供達に日焼け止めクリームを塗るように指示し、おまけにサングラスまでかけさせるのだ。 私の子供時代には信じられない話だ。皆太陽の光を燦々と浴びることが健康になる秘訣だと信じ、麦藁帽子こそ被っていたが、日焼け止めクリームを塗る子供はいなかった。
スポーツ中の水分摂取もしかり。 私が学生の頃、運動の最中に水を飲むと疲れるという常識がはびこり、皆いくら汗をかいても終了するまで水分を取らなかった。 今そんなことをしたら自殺行為だ。スポーツ中は積極的に水分を取らないと身体に負担がかかる、これが現在の常識である。 そう言えば兎跳びなんていうものもあったな。 どんな運動部でもこれはやっていた。運動部の連中は体育館などで膝を曲げぴょんぴょん跳ねながら何周も周っていた(笑)。身体が鍛えられると信じていたからだ。 しかしこれも膝を痛めるとか何とかで、今は殆んどやらなくなった。
様々な分野で研究が進むと、昔の常識は今の非常識になり得る。 今にしてみれば、昔の私達は随分と自分の身体を痛めつけ、所謂身体に悪いことをやり続けていたわけだ。 後悔してももう遅い…。 これから先も、きっとこれまで当然とされていた常識がある日を境にひっくり返ることが来るだろう。もしかしたら今も自分の身体をさんざん苛めている最中なのかも知れないのだ。 まぁ先のことはどうなるか分らないが「酒を手が震えるまで大量に飲み、ピース級の煙草を壱日100本吸うと健康によい!」…なんてことは永遠に来ないだろうな(笑)。
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竜也くんの「メールが来ています。」の着信音に「えっ?」といちいち反応する上司よ…。
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