* たいよう暦*
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釣りたての「ひらまさ」と「はまち」を食べないか。
そう、お誘いメールがきて、しっぽをふりふりとんでいってきました。
「はまち」は食べたことあるけれど、「ひらまさ」なんて食べたことない。 そもそも、彼以外の人からそんな名前など聞いたことがない。 どんな魚なんだろう?どんな味がするんだろう?ちょっとわくわく。
初めてみるその魚は、見た目は「はまち」とよく似ていました。 大きな魚をすいすいさばいてくれた友人のお父さんが 「よくみてごらん。’ひらまさ’のほうが’はまち’と比べてひらべったい」 と言って並べてみせてくれました。 「ほんとだ〜」とのぞきこみましたが、実はよくわからなかった(苦笑)。
お魚を食べることはとても好きなのですが、魚やさんの前で立ち止まると、全く名前が出てきません。 「鱚(きす)」「鰈(かれい)」「鯵(あじ)」「太刀魚(たちうお)」 釣ったことのある魚はわかりますが、そんな魚なんてほんのちょっぴり。 ほとんどが「知らない魚」。 でも、好きなのです。 好きなのに顔をみただけで名前が出てこないことが、時々ちょっと恥ずかしくなります。
「これが、つばすのかま。塩焼きにするのが一番いいな」 「牡蠣をあけるときはこうやってあけんねん」 「太刀魚はこうやってさばくんやで」 ひとつひとつ、私に説明しながら、おいしい魚の食べ方を教えてくれたいつも行っていた場所はもうありません。 でも、その場所で食べさせてもらった魚やごはんが、どれもこれもとびきりおいしかったことは忘れずに心の中にいつまでもあります。 「魚好きなんやったら、名前ちゃんと一個一個おぼえていこや」 そう言われたことを、今でもちゃんと覚えています。 今はもうない場所だけれど、だからこそ、食べさせてもらった、教えてもらった、言ってもらった、ひとつひとつをきちんと覚えていたい。
初めて食べたひらまさは、脂ものっているんだけど、さっぱり。 すごくおいしかったです。 つってきてくれて、ありがとう。 さばきおわるまで、じっとみていました。 さばいてくれた友人にも、ありがとう。
「ひらまさ」と「はまち」。 ちゃんと覚えました。 今度魚屋さんにいったら、このふたつはちゃんと言えるはず。 ひとつひとつ、覚えていきます。
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