* たいよう暦*
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私の母は、すんばらしい運動神経の持ち主だ。
学生時代は、ソフトボール、 主婦になってからは、ママさんバレー、 子育てを卒業してからは、タップダンス、 そして、50才を過ぎてから「できないことに挑戦」と始めたスイミングスクールでは、最初は顔をつけて泳げなかったというのに いまやマスタークラス(一番上のクラス)までのぼりつめたらしい。
どーして、この血が、誰にも受け継がれへんかったんかなぁ。
これが、もっぱら彼女の口癖。
ええ血やのになあ。
大変口惜しそうである。
私はと言えば、マウンテンバイクですっ転んで差し歯になった・・・ほどの、どんくささ。 弟は、まあ、ひいき目にみても「ふつうの運動神経」。 かろうじて期待のかかった妹も、小学校のポートボール学校代表選手、中学校のバレーボール部という輝かしい(?)過去を思わず忘れてしまうぐらい、今は運動とは縁遠い人。 名キャッチャー、名セッター、と呼ばれ 踊りを踊ればいいポジジョン、わずかの間に「マスター大会にでませんか?」とお呼びのかかる運動神経の持ち主とは、えらい違いなのである。
ところが、そんな母にもできないものがひとつある。 車の運転。 こればっかりは、どうしようも、ないらしい。
地図も読める。 運動神経もよい。 地理にも明るい。 と、どう考えても私よりも運転にむいていそうなのに、運転免許を持っていない。 私にとれたのだから。と、免許取得をすすめてもみたけれど、 「いいねん、これは」 とこりゃまたきっぱり。 いつもと違い、珍しく及び腰である。
だから、遠くに出かける時、重い買い物をする時は、もっぱら父の出番。 そして、今日みたいに父のいない日は、私の出番。
かーっ、いい天気! と思わず言ってしまうほどの梅雨の合間の晴れ間に、珍しく母とふたりきりで遠くまでドライブしました。 B型の母は、相変わらず助手席で好き勝手しゃべりっぱなし。 普段長時間話す時間のないワタシには、なつかしい?おもしろい?時間。
「60才になった記念に・・・」と運転免許を取りにいかないかなあと淡い期待を抱いていたワタシだけれど、 たまにこんなふうに時間を共有できるなら、免許がなくてもいいかな。 そう思いながら、往復2時間、母を助手席に乗せていました。
でも、そうは思っても、やっぱりあの運動神経をこのままさびれさすのは、惜しい! と運動神経を持たないワタシは思わず今後の有効活用について、じっくり考えてしまいます。
やっぱり、運転免許、とりにいかない? そしたら、ほら、猫が病気になった時とか、犬の餌を買いにいく時とか、かわいい娘が雨にぬれて困っている時とか、夜遅くて危ない時とかに・・・便利だよ!
うーん、説得力に、かけるか。
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