この頃。 いろんなこと。 ふわふわしてて。 直線じゃなくて曲線の、セカイ。 ビートの効いた曲ではなく。 染みわたるように溶けていく曲。 キリキリした時間じゃなくて、やんわりとしたトキ。 今までと、違う。
若い頃は。 いつも何かに苛立って。 大人や社会に尖っていて。 それが。 アタシのアタシらしい、生き方だよ、と。 思っていたけれど。 今は。 ただただこのまま。 穏やかなキモチのまま。 フェードアウトしていくことだけを。 考えてる。
育てている花でも。 どうしても枯れていく花もある。 陽射しも水も肥料も。 でもどうしても枯れていく。 そんな花も、時に、ある。 花は花の。 寿命を知っているかのように。
アタシも。 何だかそんなキモチ。 離れたカゾクとも。 顔を合わせていなければ。 きっと。 このまま、きっと。 少しずつ少しずつ消えていく。 アタシのことで。 カゾクが心を痛めないよう。 静かにその時を迎えたい。

昨日。 ハウスの段差で躓いて。 足を引きずっているすもも。 初めてのことではないので。 アタシも前みたく慌てなかったけれど。 確実に。 カノジョにも老いが迫っている。 ふたりで一緒に、ね。 が。 この頃すももに話しかける常套句。
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