雑踏の中に 紛れて溶けてしまいたい と ふと 身の想いにもう 疲れて果てている だから 逃げと指をさされても すでに意志は透けて何もなく 笑ってしまいたい気持ちとともに さらさらと崩れていきたい 逝くは必ずや 花の元にてと決めていた それももう 遠い時の果て 願わくば 願わくば紅葉の元にでも
窓を叩く雨音を聴きながら とりとめもなく 夢想する けれどもきっと 溶け崩れはしない どれほど惨めな涙を零しても それでも 歩いて行かなくては ならば前を向いて まっすぐに 想いはぎゅっと握りしめ 歩いていく ため息を飲み込んで
|