ポカラさんのフォトこよみ

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こころがジーンとした

2005年09月09日(金)

テレビのスイッチを入れたら人間ドキュメントの再放送をしていた。
がんばりよ 健太〜高知・6人兄弟の物語〜
うちは夫婦して涙もろくて、ティシュペーパーの奪い合い。
健太君やお母さん、お兄ちゃんの土佐弁がころろんころろんと心に響き、
このシーンの会話が今もよみがえってくる。

健太  なんともうらやましい・・
おかあさん  なにが〜
健太  ユキちゃんが・・
おかあさん  なんで・・、歩いてかえってくるのが・・、
健太  それだけじゃない・・
おかあさん  じゃぁなに・・うちにかえってくるのが・・・
       あんた、つらくなったん・・
けんた  きもちをおちつかせる・・きもちをおちつかせる・・
おかあさん  かなしくなったん。おおきなこえで泣いてもいいよ・・

こんな会話だった。     
脳性麻痺の12歳の少年健太君が小学校を卒業して、養護学校の寮に入る前日の夜、お母さんとトイレにこもるシーン。

健太君が養護学校に入る決心をしたのは、何よりもお母さんのお手伝いがしたいからだった。健太君の家族は6人兄弟で、下の双子の妹は聴覚に障害がある。お母さんも働いているし、家族はみんな出来ることを分担してやっている。でも健太君は何もしなくてもいいことになっている。

小学生の妹のユキちゃんが学校から帰ってくる。歩いて、家に帰ってくる。ごくごく普通なことなのに〜。(本当は普通ではない。ユキちゃん自身も耳の聞こえない妹たちの命を守る役目を背負って妹たちと手をしっかり繋いで帰ってくる。)
健太君はそれが出来ない。明日から家には帰ってこられない。
お母さんも親元から健太君を手放すことは考えていなかったから、
どちらも辛い。ほんとに辛い。
明日からの生活を考えて不安で一杯になった健太君が、
何とか自分の気持ちを落ち着かせようっと落ち着け落ち着けと自分に言い聞かせているのが健気で泣かる。

その後におにいちゃんとお風呂に入って交わす会話もジーンときた。

この家族が発する言葉、一言一言が心に染み入ってジーンとする。ドラマでなくてドキュメントだから、言葉自体飾ったものでも、泣かせようと計算したものでもない。


家族みんなが深く生きているのだなぁ〜としみじみ思った。








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