かぜのたより

 

 

pilot fish - 2005年09月10日(土)

すごい!

パイロットフィッシュを読み終えた。
すごいゆーても、俗っぽい小説だし、まぁ全然普通の小説。
でもなんか、すべての場面がまぶたの裏にありありと映像化できる本だった。

新宿南口の景色とか。
歌舞伎町とか。
都立家政とか。
喫茶店からの風景とか。
なにげない沈黙とか。
大学生の抱える不安とか。
水槽の透明感とか。
セックスとか。


それもなにも今の自分だからそう感じるんだろうなー。

だって主人公がまったく自分と一緒!!

優柔不断。
ヘタれ。
無駄な知識。
妙な責任感。
不器用な表現方法。

すごいシンクロニティ!
自分がまったくの別世界に迷い込んだ感じだった。

こんな読後感は初めて。
結構うれしい。
いまもなんかふわふわしてる。

うーん、明日はちゃんと選挙に行って。
現実世界にもどらなー。


でも、この世界は観念的な世界だ。
実存は与えることはできるといえばできるし、その逆もまた然り。
存在なんて元々フワフワしているもの。
そんなことも考えたりして。


...




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