時々、ね。悲しいけれどそう思う。一生懸命作り上げても(あるいは作り上げていると思っていても)どんなに精巧で緻密なものであったとしてもこれは砂上の楼閣に過ぎないんだなって。強力な液体の糊を混ぜ込んでがちがちにかためられたらいいのにね。これが運命の出会いだったとただ酔ったように夢見ていられたらいいのにね。そんなことを思う夜も、ある。