私の雑記帳
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ふたたび、霊感のある占い師と電話で話した。 なにをどう考えても、彼とのことで明るい材料はないようだ。 続ければ、私が苦しむし、その上に何も得られない。 どうにもならないことはよくわかっている。 私の思うようにはならない。
相手をどんどん美化して理想化して夢を見てしまう。 儚い幻と知りつつ、捨てがたい、離れがたい気持ちを、いまはどうすることも出来ずに持て余し、こうやってここに中途半端に吐き出すことしかできない。
私は、彼なりの優しさを私に都合のいいように拡大して受け取ってしまっている。 <痘痕もえくぼ>状態だと、実は自分でも気がついている。
誰にたずねても、彼とは縁がない。 あったとしても幸せな縁はない。 私の幸せとは、なんだろうか。
彼への熱が覚めてしまうことが、私の幸せに通じるとしたら それは哀しい。アンデルセンの童話のように、それよりも、海の泡になって消えてしまうほうを選びたい。 かつてあったはずの愛がなくなっていくのを感じるくらいなら。 どれほど好きだと思った人も、やがてその愛が無くなっていくのを何度も経験してきた。プラスに向かって勢いよく進み過ぎたベクトルの矢は、まるで引っ張っていた手を離したゴムのようにマイナスに向きを変えて進む。継続した愛などなく、だからこそ認めたくはないが、彼とのこともいつかは終わるのだとわかってはいる。 嫌いになるのか、あるいは幻滅するのか、そうなれば恋の呪縛から解かれるのだろうが、それは心に消えない傷を作る。そして、間違いなく私はその傷をいつまでも引きずるだろう。
先日、ほんの僅かな時間だったが、彼に愛されていると感じ得たとき(私がそう感じたならそれは真実)を、私はその瞬間に『いまが私の最上の幸せ』だと切実に感じた。死ねなかった私が生きぬいてきた意味もそこにあると思った。刹那的すぎるのかもしれないけれど。まるで麻薬のような感覚かもしれない。それほどまでに心が満たされる感覚は、もう二度とないかもしれない。けれども、生きていくということは、これからもそんな瞬間を捜し求めていくということなのだと思う。
彼と私では、どうあっても幸せになれない運命ならば 何もかもがダメになってしまう前に、 何より、決定的に私が傷つくその前に、人生が終わればいいと思う。(直接的な死を意味するものではないが)
たぶん、その最上の幸せな思い出だけでは、これからの人生を生きて行けない。どんな方法にせよ偽物でさえ構わず愛(のようなもの)を求めていくであろう自分を、虚しく思う。私とは、なんと弱いのだろうか・・。
本当はこれから出会う恋こそ私の幸せのかもしれないし、そうなれば、私は彼のことを考えなくなるし、悲恋を嘆いたことも過去になる。やがて彼との恋は死んでしまう。 今までにも、その時々で胸がしめつけられるような恋はいくつもしたが、だからこそ、私は愛が死ぬことを知っている。死ぬというのは消えることとはちょっと違う。
そんな現実から目を逸らせたいけれど、たぶんいまの「憧れの塊」のようなこの恋もまた、私が彼に幻滅し、この恋に幻滅し、昇華することのない恋になる。 こんな辛く切ないことはなく、そんな切ない現実を受け入れるくらいなら、人生などもう沢山だと思ったりする。 でも、私はどんなに苦しくてもこの人生を捨てられるほどの勇気がない。だからどんなに苦しくても、息をして目を開けて生き続けなければならない。
いつまでもぐずぐずと割り切れぬ心。たいていの動物はカタワになったら生きては行けない。何かの能力が極端に欠落していたら、自然界では生き残れない。 負への吸引力が強すぎて、傷つきやすく脆くて弱い私は、生きるのが怖い。 できるだけ客観的に事実を見据えようと試みてはみるのだが、自分の性分はどうにもならず、何よりも私が傷つく人生を自ら選んでいるという事実は、私の決定的な弱点であるが、それらを含めて、私という人間は弱すぎる。 私は、もう強いショックを受けたくないし、傷つきたくない。 彼が私についている嘘があったとしても、私は死ぬまでその事実を知りたくはない。 わたしが、一番怖いのは彼との別れがどんなふうにやってくるのかということなのかもしれない。 私が何を思っても、たぶん運命には逆らえない。
彼のように、その時々の気持ちに正直で、その感情はその瞬間にその場に置いてこれるような生き方が出来ることを、とても羨ましく思う。でも、私は彼とは違うから、そんなふうには生きられない。 いろいろ考えていくと、二重に三重に不幸に思えて来るのが情けない。でも、以前の私のようにどうやったら死ねるか、ということは考えない。簡単に死ねないことは経験上よく知っているから。
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