気が付くと、いつの間にか すっかり西に傾いたお日様が、
透き通ったハチミツ色に、空気を染めていた。
奈々 「ねぇ 昨日変な夢 見ちゃったの。」
あみ 「なになになに?どんな夢 見たの?」
奈々 「あみが、うちの玄関で お父さんに、犯されてる夢だよ。」
(゜□゜*) 何だと!?
あみ 「欲求不満じゃないの?」
奈々 「しかも、すっごいリアルでさ、あみが、ブラジャーなんかしてやんの。」
ちょっと、ブラジャーぐらいしてるのに、決まってんぢゃんよ!
何たって私は、来週 生まれて初めて15歳になるんだよ。
ってことは、もしかしたら来年は、16歳だよ。
16歳は、結婚ができちゃう年だよ。
もう立派な大人ぢゃんよ。
ブラジャーぐらいするよ 来週中にはさ。
あみ 「それから、どーしたの?」
奈々 「それでさ、お母さんに見つかっちゃって大騒ぎ!! お母さんたらさ、お父さんに、とび蹴りしちゃったの。
それでお父さんが、すっぽんぽんのまま、外へ飛んで行っちゃってさ、 庭の石に頭をぶつけて、死んじゃったの。」
あみ 「その夢、朝 見たの?」
奈々 「うん。4時か5時頃だったよ。」
あみ 「もしかしたら、正夢かも!?」
奈々 「まさか!?」
いやいやこれは、あり得ますよ。
どー考えたって、あり得ちゃうもの。
だって私は、なんたって来年は、16歳ですよ。
11年後は、26歳じゃないですか。
21年後は、36歳ですよ。
奈々のお父さんが、私を犯したい気持ち、解るもの。
奈々のお母さんより、きっといいんだもの。
あみ 「何か、ドキドキしてきたよ。」
奈々 「絶対、正夢じゃないから、安心しなよ。」
あみ 「この世の中、絶対って無いよ。」
奈々 「だけどこの夢は、絶対にあり得ないから。」
あみ 「何で?」
その夢、私にも見せろ! クヌ野郎!!
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