37.2℃の微熱
北端あおい



 夜の病院

具合が悪くて、血圧が下がってきたみたい。胃も痛い。
胃が痛くて吐き気がするときは、即応的な対処として洗面所に駆け込んでしまえば、胃の痛みはおさまるのだけれど、それもできない(吐き気はするのに吐くこともできないのだ)。
とうとう体温計が35℃以下を示す。

昨日眠れずに睡眠薬を三倍ほど飲み、結局おきたのは午後四時前で、それから出社したのだけれど、ふらついてものにぶつからないと方向を変えることができず、なぜか理科の時間に習ったゾウリムシを思い出して、可笑しい(たしかゾウリムシも、ものにつきあたらないと方向を変えられないのだ)。体温が低いのはそのせい!? たしかに今日は顔が血色がなくて白かいと皆に言われたけれど…でもトータル10時間は寝ているし…薬の効き目はきれているはず…。

思考が停止しているのか、
110や119を思い出してかけることができず、胃をおさえながら聞くのは時報や天気予報時間ばかり。
午前2時前だからか、時間が時間だからか実家(両親の寝室は二階で電話は一階だから!?)や妹に電話しても誰も出てもらえなくてピンチ。
新宿区に住んでいたときは東京女子医大が近くにあったので なにかあったら即駆け込んでいたのだった。(タクシーで五分くらい。緊急外来があるし、大学時代、寮のいきつけだったので就職後も安心といえば安心でおせわになっていたのだ)。でも世田谷から新宿は…遠い。

とうとうこの時間に絶対起きているとおぼしき大学時代の知人(夜行性)に電話してアドバイスをもらう。彼女も夜中の病院常習者なのでこういうときのアドバイスは的確で結構たよりになるのだ。とにかく救急病院にいったほうが安心なのでは、ということで。

でも思い出せなかったのでとうとうこちらで行きつけの内科に電話。
、夜間診療をしているとは思えなかったので、何回かコールして駄目だったら切ろうとおもっていたのだけれどとてもよい方で、対応してくださる。

「どうなさいましたか」
「もよりの緊急病院をおしえてください(瀕死)!!」

というと、いきなり電話口で笑われてしまった…。

「な、なにか可笑しなこと言いましたか(涙目)」
「いやぁ、診てください、といわれたことはあるけれど、緊急病院教えてくださいといわれたのは初めてです(笑)」

後で考えてみると、そ、そうかも(焦)。
だって、小さな個人病院で夜間診療してくださるとはおもわなかったんだもん。

それでも親切なお医者様で見てくださるという。
そこで、ふらついて動けないので、タクシーで病院へ(といっても1メータ位の距離)。点滴や注射などなどしていただいて、帰宅。

それよりなにより会社帰りのままのメイクとお洋服でよかった!!
そうでなかったらためらってしまうところでした(メイクする余裕なんてないけれど)。

2006年01月29日(日)
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