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■ 孤独の原点
『ねぇ、お父さんはどこ行ったの?』 『仕事で単身赴任してるんだよ』 『ふうん。いつ帰ってくるの?』 『そのうちね』
幼い頃の会話。今でもはっきりと覚えています。
幼い頃から、父は家にいませんでした。母はいつも忙しく働いていて、いつも帰りは夜遅く、まだ朝日が昇る前に出かけていきました。
家に帰ると、優しい両親に迎えられ、今日起きたいろんな出来事を話す。いつも笑顔が絶えない明るい家庭。そんなあたたかい家庭に憧れていました。
でも、現実はそうではありませんでした。鍵穴に鍵を差し込んで、ゆっくりと回す。鍵の開く音がして、そっと扉を開ける。そこには、限りなく広がる闇の空間がありました。暗くて、寒くて、誰もいない。
その光景を目にする度に、言いようのないさみしさに襲われるのでした。
それが私の孤独の原点。 ずっと、さみしかった・・・。
2006年01月06日(金)
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